パソコンの掃除方法を初心者向けに解説!
注意点や詳しい手順を紹介
2024.01.16(TUE)
2026.08.31(MON)
パソコンは定期的に掃除をしないと、ホコリや汚れが溜まって不具合や故障の原因になります。パフォーマンスの低下にもつながるため、パソコンを快適に使い続けるには掃除が必須です。外装や内部に加えディスプレイやマウスのような周辺機器など、掃除が必要な箇所は多岐にわたり、それぞれに適した道具と手順があります。この記事では、パソコンの掃除に必要な道具や事前の準備、注意点から各箇所の具体的な掃除方法まで詳しく解説します。
目次
パソコンは掃除・清掃が必要!なぜ汚れるの?
パソコンが汚れる主な原因は以下の通りです。
- ファンが空気を吸い込みホコリや髪の毛が内部に蓄積する
- キーボードやマウス周辺には皮脂・食べかす・飲み物の飛沫が付着する
- ペットの毛やタバコの煙、調理時の油煙で汚れる
- 長期間使用による酸化・変色など経年劣化も汚れの一因となる
パソコンは動作中にファンが常に空気を吸い込むため、室内のホコリが内部に蓄積していきます。また、皮脂や飛沫などで、気付かない内に少しずつ汚れていくこともあるでしょう。見えにくい内部や細かい隙間にも汚れは着実に蓄積するため、定期的な掃除が欠かせません。
パソコンを掃除しないと故障・パフォーマンス低下の原因に!
掃除を怠った場合に起こる具体的なリスクは以下の通りです。
- ホコリがファンやヒートシンクに詰まると熱が逃げにくくなり、CPUやグラフィックボードが高温になってサーマルスロットリング(クロック周波数を下げることによる性能低下)が起きる
- 過熱が続くとパーツの劣化、最悪の場合は基板の故障につながる
- ホコリは帯電しやすい性質を持ち、パソコン内部に蓄積すると静電気の発生源となり回路をショートさせるリスクがある
- 冷却ファンにホコリが絡まり、回転不良や異音・ファン故障の原因になる など
サーマルスロットリングとは、CPU・グラフィックボードが一定の温度を超えた際に自動的に処理速度を落とす保護機能のことです。ゲーム中に急に動作が重くなったり、動画編集の書き出しが遅くなったりする場合は冷却不足の恐れがあります。内部のホコリを取り除くだけで症状が改善するケースもあり、定期的な掃除がパソコンの寿命を延ばすことにつながります。
パソコンを掃除する前の準備
パソコンを掃除する前にしておくべき準備は、以下の通りです。
- 使用する工具・掃除用品を揃える
- 電源をオフにしてコンセントを抜く
- 静電気対策を行う
- 十分に換気する
それぞれ、準備しておく理由や具体的な内容について解説します。
使用する工具・掃除用品を揃える
掃除に取り掛かる前に、以下の工具・掃除用品を揃えましょう。
- エアダスター:内部のホコリを吹き飛ばす
- 帯電防止ブラシ:デリケートなパーツ周辺のホコリを払う
- マイクロファイバークロス:外装や液晶画面の拭き取りに使う
- 綿棒・無水エタノール:細かい隙間や端子部分の汚れを取り除く
- プラスドライバー:デスクトップパソコンのケース開封に使う
これらはホームセンターや家電量販店、ネット通販などで手軽に購入できます。専用の高価な器材は必要なく、市販品で十分です。無水エタノールは薬局で購入でき、端子や外装の拭き取りに幅広く活用できます。
電源をオフにしてコンセントを抜く
通電した状態でパソコンの内部に触れると、感電やショートのリスクがあります。必ず作業前に以下の手順で電源を完全に切って下さい。
1.パソコンを完全にシャットダウンする
2.電源ケーブルをコンセントから抜く
3.ノートパソコンでバッテリーが取り外せる機種の場合はバッテリーも取り外す
スリープや休止状態は電源が完全に切れていないため、必ずシャットダウンをして下さい。電源ランプが消灯しているかを目視で確認してから作業を開始すると安心です。
静電気対策を行う
静電気はマザーボードやメモリ、SSDなどの精密パーツを破壊するリスクがあります。特にデスクトップパソコンの内部作業時は、静電気対策が不可欠です。作業前に以下の対策を行いましょう。
- 静電気防止手袋または静電気防止リストバンドを着用する
- 作業前に金属製のものに触れて体の静電気を逃がす
- 化繊素材の衣類を避け、綿素材を着用する
- カーペットなど静電気が起きやすい場所以外の作業スペースを確保する
静電気防止リストバンドはパソコンパーツを扱うショップやネット通販で購入できます。
十分に換気する
エアダスターを使用すると、噴射ガスや舞い上がったホコリが室内に充満してしまいます。健康への悪影響を防ぐためにも、十分な換気を行ってから作業を始めましょう。換気の方法と注意点は以下の通りです。
- 窓を適度に開けて外気を取り込む(風が強い場合はホコリが室内に入る恐れがあるため注意する)
- 可能であれば換気扇のある場所で作業する
- マスクを着用してホコリの吸い込みを防ぐ
ホコリが大量に溜まったパソコンを掃除する時ほど、多くのホコリが一気に舞い上がります。長時間の作業になる場合は、こまめに換気をしながら進めるとよいでしょう。
パソコンを掃除する前に押さえておきたい注意点
正しい知識を持たずに作業を始めると、火災やパーツの損傷につながることがあります。掃除を始める前に以下の注意点を確認しておきましょう。
- エアダスターは可燃性をもつ製品もある
- 水・洗剤などを利用しない
- 無理せず専門店やメーカー公式サポートへの依頼も検討する
各注意点の詳細について解説します。
エアダスターは可燃性をもつ製品もある
市販のエアダスターには可燃性ガスを使用している製品があり、火気の近くで使用すると引火・爆発のリスクがあります。安全に使用するために以下の点に注意して下さい。
- 使用前に製品ラベルで可燃性・不燃性を確認し、可能であれば不燃性を選ぶ
- 可燃性の場合は火気厳禁の環境で使用する
- 缶を逆さまにして噴射すると液化ガスが出てパーツを損傷させる恐れがあるため、缶は立てた状態で使用する
- 密閉空間での大量使用は酸素濃度を下げるため、換気を徹底する
安全性を重視するのであれば、不燃性タイプのエアダスターを選ぶとよいでしょう。製品パッケージの成分表示や注意事項を必ず確認して下さい。
水・洗剤などを利用しない(パソコン内部)
パソコン内部の掃除に水や家庭用洗剤を使うと、基板や端子が腐食・ショートして修理不能になるリスクがあります。使ってよいものと使ってはいけないものは、以下の通りです。
| 区分 | 具体例 |
|---|---|
| 使ってよいもの | ・無水エタノール(端子や外装の拭き取り) ・マイクロファイバークロス(乾拭き) |
| 使ってはいけないもの | ・水、水を含ませたウェットティッシュ ・アルコール以外の洗剤全般 |
無水エタノールを使う場合も、内部基板に直接かけるのは厳禁です。クロスや綿棒に少量含ませてから使うようにして下さい。除菌シートや台所用洗剤なども基板を傷める原因になるため、パソコン掃除には使わないようにしましょう。
無理せず専門店やメーカー公式サポートへの依頼も検討する
パソコンの内部構造に不慣れな場合、無理に分解・掃除をすると保証の失効やパーツ損傷のリスクがあります。以下に当てはまる場合は専門店への依頼を検討しましょう。
- ケースの開け方が分からない、または自信がない時
- 冷却ファンや基板などのパーツに異常を感じている時
- 各パーツの配置や触ってはいけない場所が分からない時
- 保証期間中のパソコンを分解したくない時 など
メーカーの公式サポートや家電量販店の修理窓口を利用すれば、安心してプロに任せられます。特に保証期間中は自己修理や非正規の対応によって、保証が無効になる場合があるため、メーカーへの問い合わせを優先しましょう。
パソコンの外側の掃除
| 掃除箇所 | 使用する道具 |
|---|---|
| ケース表面・底面 | マイクロファイバークロス、無水エタノール |
| 通気口・排気口 | エアダスター、ブラシ付き掃除機(外側のみ) |
| 端子・細かい隙間 | 綿棒、無水エタノール |
パソコンの外側は、内部と比べて手軽に掃除できます。各箇所の掃除方法は以下の通りです。
- ケース表面・底面:マイクロファイバークロスで乾拭きするか、汚れがひどい場合は無水エタノールを少量含ませて拭く
- 通気口・排気口:エアダスターでホコリを吹き飛ばす。外側からブラシ付きの掃除機で吸い取ってもよい
外装を拭く際は、力を入れてこすると表面に傷がつくことがあります。やさしくなでるように作業することが大切です。通気口はホコリが詰まると内部の温度上昇につながるため、見落とさずに清掃して下さい。
パソコン内部の掃除
| 掃除箇所 | 使用する道具 |
|---|---|
| 基板全体・スロット周辺 | エアダスター、帯電防止ブラシ |
| ケースファン | エアダスター、綿棒 |
| CPUクーラー・ヒートシンク | エアダスター、帯電防止ブラシ |
| メモリ・拡張カードの端子 | 無水エタノール、綿棒 |
内部掃除はデスクトップパソコンが主な対象です。ノートパソコンは構造上の制約から分解の難易度が高く、無理な分解は破損や故障につながるため慎重に判断して下さい。内部掃除の全体的な流れは以下の通りです。
1.パソコンケースを開ける
2.エアダスターで全体のホコリを除去する
3.帯電防止ブラシで細部を丁寧に払う
4.各パーツを個別に掃除する
5.配線を確認してケースを閉じる
ここからは、内部全体から各パーツの掃除方法まで解説します。
内部をエアダスターや帯電防止ブラシで掃除する
ケースを開けたら、まずエアダスターで全体のホコリを大まかに除去してから、細部を帯電防止ブラシで払うという順序で進めましょう。作業時は以下の点に注意して下さい。
- エアダスターはパーツから10cm程度の距離を保ち、短く噴射する
- 基板上のコンデンサや端子には直接触れない
ホコリが溜まりやすいのはマザーボード上、スロット周辺、ケーブルの隙間などです。これらの箇所は念入りに掃除するとよいでしょう。エアダスターを長時間噴射すると缶が冷えてガスが液化することがあるため、短い噴射を繰り返しながら使います。
ケースファンを掃除する
ケースファンはホコリが溜まりやすいパーツの一つで、放置するとエアフローが悪化してパソコン全体の冷却効率が下がります。掃除の手順は以下の通りです。
1.ファンを固定した状態でエアダスターを吹き、羽根のホコリを飛ばす
※ファンを固定せずにエアダスターで吹くとベアリングが損傷する恐れがある
※モーターの内部にホコリが入らないようにエアダスターを使うことも大切
2.羽根の表面に残ったホコリは綿棒やブラシで丁寧に取り除く
3.ファンのグリルや取付枠にもホコリが付着するため、合わせて清掃する
ファンを指で押さえて固定することで、エアダスターの風圧によって空回りするのを防げます。グリルに付着したホコリは、乾いた綿棒でひとつひとつ払い取るとキレイに仕上がります。
CPUクーラー・ヒートシンクを掃除する
CPUクーラーとヒートシンクにホコリが詰まると、CPUの熱が逃げにくくなります。掃除の手順は以下の通りです。
1.ヒートシンクのフィン(放熱板)の隙間にエアダスターを吹き込んでホコリを除去する
2.フィンに詰まった頑固なホコリは帯電防止ブラシで取り除く
3.CPUクーラーのファンも固定した上でエアダスターを使う
4.入念に掃除したい場合は、CPUファンと基板をつなぐケーブルと固定しているネジやクリップを外してヒートシンクを取り外す(誤ってCPUグリスを拭き取らないように注意)
高性能CPUほど発熱量が多く、クーラーの掃除が重要になります。フィンの隙間はホコリが詰まりやすく、完全に塞がれると冷却効率が低下するため念入りに清掃することをおすすめします。
CPUグリスの塗り直しも検討する
CPUグリスはCPUとヒートシンクの間の熱伝導を促進するもので、経年劣化により乾燥・固化すると熱伝導効率が低下します。購入から数年が経過しており、CPU温度が以前より高くなっている時やCPUクーラーを取り外して掃除する時は、塗り直しを検討しましょう。
塗り直しの手順は以下の通りです。
1.CPUクーラーを取り外す
2.CPU表面とヒートシンク底面の古いグリスを無水エタノールを含ませたクロスで丁寧に拭き取る
3.CPUの中央に米粒大(1粒程度)の新しいグリスを置く(クーラーを取り付けると自然に広がるため、あえて塗り広げる必要はない)
4.CPUクーラーを元通り取り付ける
作業に不安がある場合は、無理せず専門店への依頼も検討して下さい。
その他パーツを取り外して掃除する
メモリやグラフィックボード、拡張カードなどはスロットから取り外すことで、より丁寧に掃除できます。取り外し時の注意点は以下の通りです。
- 取り外したパーツは床やカーペットに直接置かず、静電気防止袋などに入れると安心
- 端子部分(金色の接触面)には素手で触れない
- エアダスターでホコリを吹き飛ばし、端子は無水エタノールを含ませた綿棒で拭く
取り外したパーツを元に戻す際は、向きや位置を間違えないよう注意が必要です。作業前にスマートフォンで取り付け状態を撮影しておくと、元の状態を確認しやすくなります。
配線の接続・ケーブル処理を行いケースを閉じる
掃除後は、全てのパーツと配線が正しく接続されているか確認してからケースを閉じましょう。確認すべきポイントは以下の通りです。
- 取り外したパーツ(メモリ・グラフィックボードなど)がスロットにしっかり差さっているか
- 電源ケーブルや各種コネクタが抜けていないか
- ケーブルがファンに干渉していないか
ケーブルをキレイにまとめてエアフローを確保することで、冷却効率が向上します。また、結束バンドやマジックテープなどを使って配線を整理すると、次回の掃除もしやすくなるでしょう。
パソコンの周辺機器(マウス・キーボード・トラックパッド)の掃除
本体だけでなく、周辺機器も定期的に掃除することでパソコン環境を清潔に保てます。ここでは、以下の掃除方法を解説します。
- マウス
- キーボード
- トラックパッド
- ディスプレイ
各周辺機器を掃除する具体的な方法と注意点について解説します。
マウスを掃除する
マウスは手の皮脂や汗が付着しやすい他、裏面のセンサー部分にホコリが溜まると追跡精度が低下します。掃除の方法は以下の通りです。
- マウス表面:マイクロファイバークロスに無水エタノールを含ませて拭く
- センサー周辺:綿棒でホコリや汚れを取り除く
- クリックボタンの隙間:エアダスターでホコリを吹き飛ばす
有線マウスはケーブルの付け根部分も汚れが溜まりやすいため、合わせて清掃して下さい。センサー部分が汚れていると、マウスカーソルが飛んだり操作がスムーズに行えなくなったりすることがあるため定期的に掃除しましょう。
キーボードを掃除する
キーボードは食べかすや皮脂・ホコリが最も溜まりやすい周辺機器で、放置すると動作が不安定になったり雑菌が繁殖したりする原因になります。掃除の方法は以下の通りです。
- キーの隙間:エアダスターで吹き飛ばす
- キーの表面:マイクロファイバークロスに無水エタノールを含ませて拭く
- 頑固な汚れ:綿棒に無水エタノールを含ませてキーの側面や隙間を丁寧に拭く
メカニカルキーボードはキーキャップを取り外して清掃できるため、より丁寧に掃除できます。取り外す前にスマートフォンでキー配列を撮影しておくと、取り付け時に迷わなくて済みます。
トラックパッドを掃除する
トラックパッドは指が直接触れる面積が広く、皮脂汚れが溜まると操作感が悪化します。掃除の方法は以下の通りです。
- 表面:マイクロファイバークロスで乾拭きし、皮脂汚れが残る場合は無水エタノールを少量含ませて拭く
- 周囲の縁や隙間:綿棒で丁寧に取り除く
液体が内部に入ると誤作動や故障につながるため、クロスは固く絞った状態で使い、液体を直接かけないよう注意して下さい。
パソコンディスプレイの掃除
ディスプレイは表面にコーティングが施されており、硬い布や洗剤を使うとコーティングが剥がれる恐れがあります。掃除の手順は以下の通りです。
- ホコリ除去:乾いたマイクロファイバークロスで軽く払う
- 指紋・皮脂汚れ:ディスプレイ専用クロスまたは精製水を少量含ませたクロスで縦または横方向に拭く(円を描くように拭かない)
- 頑固な汚れ:ディスプレイ専用クリーナーを使用する
アンモニア系洗剤やガラスクリーナー、研磨剤入りクリーナーは液晶パネルを傷めるため使用しないで下さい。ティッシュペーパーは繊維が細かい傷の原因になることがあるため、柔らかいマイクロファイバークロスを使うことをおすすめします。
パソコンの掃除は定期的に実施しよう!
パソコンを長く快適に使い続けるためには、定期的な掃除が不可欠です。簡単にできる外装の拭き取りは月に1回程度、時間がかかる内部の掃除は数ヶ月に1回程度を目安にするとよいでしょう。静電気や掃除の仕方に注意して、破損や故障を避けることも大切です。また、日頃からホコリの溜まりやすい環境に置かないことも、汚れを防ぐ有効な手段です。
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