パソコンのバックアップ方法とは?
Windowsでの手順や保存するストレージを解説
2026.02.17(TUE)
2026.02.17(TUE)
パソコンのバックアップは、大切なデータを守るための重要な機能です。ストレージの故障・ウイルス感染・誤削除などのトラブルが起きると、大切な写真や文書、動画などのファイルが失われる可能性があります。バックアップを取らずにいると、何年もかけて蓄積したデータや仕事で使用する重要な資料を失うリスクがあるため大変危険です。外付けストレージやクラウドストレージなどを用意し、具体的な手順を理解して進める必要があります。この記事では、バックアップの種類や方法、注意点について分かりやすく解説していきます。
※記事内の手順や項目名はメーカーやOSのバージョンにより異なる場合があります
パソコンのバックアップは2種類ある
パソコンのバックアップには、システム全体のバックアップと個別ファイルのバックアップの2種類があります。それぞれの内容や違いを説明した上で、併用する重要性について解説します。
システム全体のバックアップ
システム全体のバックアップは、OS・アプリ・設定・ドライバー・ファイルなどパソコン全体を丸ごと保存する方法です。これをシステムイメージと呼び、パソコンが起動しなくなった場合やシステムクラッシュ時の復旧に利用できます。例えば、ウイルス感染やソフトウエアのバグが発生しても、バックアップ時点の状態に戻せます。他の方法に比べて復旧時間を短縮でき、インストールしたソフトウエアや細かな設定もそのまま復元されるのがメリットです。環境を元通りに戻せるため、特に業務で使用するパソコンには重要な機能といえます。
ファイルのバックアップ
ファイルのバックアップは、個別のファイルやフォルダを選択して保存する方法です。写真・動画・文書ファイルなど重要なデータを個別に保護でき、必要なファイルのみを選択できるため少ない容量・時間で効率的にバックアップができます。誤削除や破損からの復旧も簡単で、例えば大切な家族写真を間違って削除してしまった場合でも、すぐに元に戻せるでしょう。また、特定のプロジェクトファイルだけをバックアップするなど、柔軟な運用が可能です。日々作成するデータを定期的に保護したい場合に適した方法といえます。
2つのバックアップを併用するのがおすすめ
システム全体のバックアップとファイルのバックアップを組み合わせることで、理想的なデータ保護が実現できます。システム全体のバックアップは数ヶ月に1回程度、ファイルのバックアップは週1回や毎日など、データの更新頻度に応じて実行するのが効果的です。バックアップの併用により、緊急時の完全復旧と日常的なデータ保護の両方に対応できます。例えば、システム障害が発生した際はシステムイメージで復旧し、個別ファイルの問題はファイルバックアップで対処できます。リスクを分散させることで、より確実なデータ保護ができるようになるでしょう。
パソコンのバックアップに使用できるストレージとは?
パソコンのバックアップに使用できる主なストレージは、以下の通りです。
- 大容量の「HDD・SSD」
- 軽量で価格も安い「USBメモリ・SDカード」
- ネットワークを経由する「NAS(Network Attached Storage)」
- 長期保存に優れた「光学ディスク」
- 紛失リスクのない「クラウドストレージ」
- 追加購入の必要がない「Dドライブ」
それぞれの特徴について詳しく解説します。
大容量の「HDD・SSD」
HDD(ハードディスクドライブ)とSSD(ソリッドステートドライブ)は、大容量データの保存に適したストレージです。外付けHDDは大容量で低コストなため、システム全体のバックアップに向いています。ただし、HDDは衝撃に弱いため取り扱いには注意が必要です。一方、外付けSSDは高速で耐久性が高いので、頻繁にアクセスするファイルのバックアップにおすすめですが、HDDより価格は高いです。また、USB 3.0以上の接続により高速にバックアップできる点も押さえておきましょう。
軽量で価格も安い「USBメモリ・SDカード」
USBメモリとSDカードは、軽量で持ち運びしやすく、重要ファイルの携帯用バックアップに適したストレージです。価格が安く手軽に購入できるため、複数個用意して用途別に使い分けることもできます。ただし、容量に制限があるため大容量データのバックアップには向きません。また、書き込み回数に上限があり長期使用で劣化する可能性もあります。緊急時の重要なファイルの保存や、一時的なデータ移行に便利です。例えば、重要な契約書や写真データを別の場所で保管したい場合に活用しやすいでしょう。
ネットワークを経由する「NAS(Network Attached Storage)」
NASはネットワーク経由でアクセスできる専用ストレージで、複数台のパソコンからファイルの共有やバックアップに使える便利なシステムです。多くのNASはRAIDという仕組みを使って、保存しているデータと同じものを複数のディスクに書くことで、万が一、1つのディスクが壊れてしまってもデータが失われにくい仕組みになっています。ただし、ウイルス感染や誤削除などには対応できません。そのため、外付けストレージなど他のバックアップと組み合わせることが大切です。
また、24時間稼働による自動バックアップスケジュール設定ができ、決まった時間にデータを自動保存できます。ただし、初期設定にネットワーク知識が必要なことに加え、電力消費量が多いというデメリットもあります。オフィスや家庭内の複数デバイスでデータを共有したい場合におすすめの選択肢です。
長期保存に優れた「光学ディスク」
DVD・Blu-rayディスクは物理的な劣化が少なく、適切な保存環境であれば数十年の長期保存が可能なメディアです。書き込み後のデータ改変ができないため、改ざんリスクがない安全な保存方法といえます。一方、容量制限があり、大容量データの保存には複数枚必要になるという制約もあります。例えば、子どもの成長記録や卒業アルバムのような家族との思い出を長期で保存したい場合に理想的です。アーカイブ用として優れたメディアなので、災害対策としても有効な保存方法といえます。
紛失リスクのない「クラウドストレージ」
クラウドストレージは、インターネット経由でデータを保存するサービスで、物理的な紛失や破損リスクがないのが特徴です。どこからでもアクセスでき、複数デバイス間でのデータ同期ができるため、外出先でも必要なファイルにアクセスできます。セキュリティは提供業者に依存するため、信頼できるサービスの選択が重要です。また、無料で使用できる容量を超える場合は継続的な利用料金が発生する他、インターネット接続が必要というデメリットもあります。Google DriveやOneDriveなどの大手サービスを利用すれば、安定したバックアップ環境を構築できるでしょう。
追加購入の必要がない「Dドライブ」
Dドライブは、パソコン内蔵の別ドライブを利用するバックアップ方法で、追加費用が不要という経済的なメリットがあります。Cドライブとは論理的に分離されているため、システムトラブルが発生してもDドライブのデータは影響を受けにくくなっています。ただし、Cドライブと同じ物理ストレージ内にある場合、ハードウエア故障時に両方失う危険性があることは認識しておきましょう。例えば、編集中の動画ファイルを一時保管する用途など、一時的なバックアップや作業用データの保存に向いています。外部ストレージと併用することで、より安全なバックアップ体制を構築可能です。
パソコン(Windows 11)でバックアップを取る方法
Windows 11搭載パソコンでバックアップを取る方法は、以下の通りです。
- Windowsバックアップ機能を使う(設定・アプリ情報・フォルダーなど)
- ファイル履歴機能を使う
- システムイメージの作成でバックアップを取る
各方法の特徴や手順について詳しく解説します。
Windowsバックアップ機能を使う(設定・アプリ情報・フォルダーなど)
Windowsバックアップ機能は、OneDriveと連携してファイル(デスクトップ・ドキュメント・ピクチャ・ビデオ・ミュージックなど)・設定・アプリの情報を自動的にクラウド保存できる便利な機能です。Microsoftアカウントでのサインインが必要で、OneDriveの容量制限内でバックアップが実行されます。新しいパソコンへの環境移行時に設定やファイルを簡単に復元できるため、買い替え時にも安心です。Windows 11の標準機能であるため、追加ソフトウエアは不要になります。バックアップを取る手順は以下の通りです。
1.Microsoftアカウントにサインインする
2.スタートボタンをクリックする
3.設定アプリを開く
4.アカウント(管理者の名前・画像がある部分)をクリックする
5.Windowsバックアップを選択する
6.目的に応じて各項目のバックアップ設定をオンにする
バックアップの状況は、Windowsバックアップの画面上部に表示されます。
ファイル履歴機能を使う
ファイル履歴機能は、各種ファイルを自動的に外部ドライブに保存する機能です。バックアップされるファイルは以下の通りです。
- ドキュメント・ピクチャ・ミュージック・ビデオフォルダ内のファイル
- デスクトップ
- アドレス帳
- お気に入り
- OneDrive(オフライン使用できるファイルのみ)
上記ファイルの変更履歴を複数世代保存できるため、過去の状態に戻すこともできます。例えば、重要な文書を誤って削除した場合でも、以前のバージョンから復元が可能です。外付けドライブが必要で、初回設定後は1時間ごとに自動バックアップが実行されます(変更可能)。作業中のファイルも定期的に保存されるため、データ損失のリスクを軽減できるでしょう。USB接続の外付けHDDやSSDがあれば、簡単に設定できます。ファイル履歴機能でバックアップを取る手順は、以下の通りです。
1.スタートボタンをクリックして「すべて」を選択する
2.「Windowsツール」を見つけてクリックする
3.「コントロールパネル」をダブルクリックする
4.「表示方法」が「カテゴリ」になっていることを確認して「ファイル履歴でファイルのバックアップコピーを保存」を選択する
5.保存先の外付けストレージなどをパソコンに接続する
6.「ファイル履歴」が表示されたら「ドライブの選択」をクリックする
7.「ファイル履歴のドライブの選択」欄から指定するストレージをクリックして「OK」を選択する
※ネットワークに保存する場合は、「ネットワークの場所の追加」をクリックしてネットワークを指定する
8.「ファイル履歴」の画面に戻り、「ファイル履歴はオンになっています」と表示され、バックアップが開始されます
9.バックアップ終了後に「コピー先」欄に「ファイルが最後にコピーされたのは(日付/時間)です。」と表示される
システムイメージの作成でバックアップを取る
システムイメージの作成は、OS・インストール済みアプリ・ドライバー・個人ファイルを含む完全なバックアップが作成される機能です。システム障害時にパソコン全体を以前の状態に完全復元でき、システムファイルの破損やウイルス感染からも素早く回復できます。バックアップする容量以上の外部ストレージが必要で、作成には数時間を要する場合もあるでしょう。また、パソコンに問題がある時点でシステムイメージを作成すると、問題も含めてバックアップすることになります。そのため、パソコンが正常に動作している時に実行しましょう。システムイメージでバックアップを取る手順は以下の通りです。
1.スタートボタンをクリックして「すべて」を選択する
2.「Windowsツール」を見つけてクリックする
3.「コントロールパネル」をダブルクリックする
4.「表示方法」が「カテゴリ」になっていることを確認して「システムとセキュリティ」欄の「バックアップと復元(Windows 7)」を選択する
5.「システムイメージの作成」をクリックする
6.「バックアップデバイスを検索中です…」と表示されるので待機する
7.システムイメージの保存先を選択して「次へ」をクリックする(ここでは「ハードディスク上」を選択)
※ネットワークに保存する場合は、「ネットワークの場所」を選択して「選択」をクリック後、保存するネットワークのユーザー名やパスワードを入力して「OK」をクリックする
8.バックアップを取るドライブにチェックを入れて「次へ」を選択する
9.システムイメージ作成に必要な容量を確認して「バックアップの開始」をクリックする
10.「バックアップを保存しています…」と表示されるので待機する
11.「システム修復ディスクを作成しますか?」と表示されるので、どちらかをクリックする(ここでは「いいえ」を選択)
12.「バックアップは正常に完了しました。」と表示されたら「閉じる」をクリックして終了。バックアップ先に「WindowsImageBackup」フォルダーが作成されているか確認する
パソコンをバックアップする際の注意点
パソコンをバックアップする際の注意点は、以下の通りです。
- 使用しない時間帯にバックアップする
- 十分な容量のストレージを利用する
- 定期的にバックアップを取る
各注意点について、詳しく解説します。
使用しない時間帯にバックアップする
バックアップ処理中はパソコンの動作が重くなりCPU使用率が上昇するため、パソコンを使用しない時間帯に行う方が良いでしょう。バックアップ中に負荷の重い作業を行うと、どちらも思うように進まなくなるので非効率です。夜間や昼休みなどパソコンを使用しない時間帯にスケジュール設定することで、安全にバックアップできます。また、使用しない時間帯であっても、バックアップ中はパソコンの電源を切らず、スリープモードも避けるようにしましょう。
十分な容量のストレージを利用する
システムイメージ作成時は、Cドライブの総容量と同等以上の空き容量が必要です。余裕を見て、バックアップ対象データより多くの容量を持つストレージを準備しましょう。例えば、300GBのデータをバックアップする場合は、350~400GB程度の空き容量があると安心です。容量不足によりバックアップが途中で停止すると、容量を確保してあらためてバックアップを実行しなければなりません。定期的にストレージ容量を確認し、不要なバックアップファイルを削除して容量を管理しましょう。
定期的にバックアップを取る
定期的なバックアップの実施は、データ保護において欠かせない要素です。手動実行では忘れやすいため、自動スケジュール機能を活用することをおすすめします。また、バックアップの成功・失敗を定期的に確認し、エラー発生時は速やかに対処することも重要です。例えば、週次でバックアップログをチェックし、問題があれば設定を見直します。古いバックアップファイルは3世代程度保持し、それ以前は削除して容量を効率化することで運用しやすくなるでしょう。自動化により確実性が増し、データ損失のリスクを軽減できます。
Windows 11のシステムイメージやファイルを復元するには?
Windows 11では、システムイメージとファイル履歴それぞれの機能から復元ができます。復元する前は、以下の注意点をチェックしておきましょう。
- ノートパソコンはACアダプターを使用する
- バックアップ後に変更・生成されたデータは失われる
- システムイメージの復元は不具合も復元される
- 起動しているプログラムは全て終了させて始める
バックアップを取る時は、充電切れを防ぐためにACアダプターを使用してノートパソコンの電源を確保することが大切です。また、バックアップ後に作成されたデータは失われるため、あらかじめ別の場所に退避させておきましょう。システムイメージの復元は不具合も一緒に復元してしまう場合があるため、復元するシステムイメージの状況を確認することも大切です。起動中のプログラムは全て終了してから復元を開始し、復元後はWindows Updateやアプリの更新が必要になる場合があることを理解しておきましょう。
システムイメージを使って復元する方法はこちら
ファイル履歴を使って復元する方法はこちら
パソコンのバックアップはデータを守る重要な機能
パソコンのバックアップは、システム障害やデータ消失から大切な情報を保護する大切な機能です。システム全体とファイルの2種類のバックアップを併用することで、安全性の高いデータ保護が実現できます。Windows 11では標準機能として複数のバックアップ方法が用意されているため、設定を確認した上で使用してみましょう。以下の記事では、バックアップの方法を網羅的に解説しています。OS別のバックアップ方法も確認できるので、ぜひご覧下さい。
パソコンのデータをバックアップする方法についてはこちら



