パソコンが熱いのはなぜ?
対処法を紹介!放置は故障の原因に
2024.06.13(THU)
2024.06.13(THU)
使っていくうちにパソコンは熱を帯び、熱くなります。パソコンが熱くなってしまう原因にはさまざまなものがあり、放置していると深刻な症状を及ぼすことがあるため注意が必要です。どうしてパソコンが熱くなるのか、熱くなったらどうすれば良いのかを解説します。
パソコンが熱くなる5つの原因

パソコンに搭載されている電子機器は、高い負荷などがかかると高温を発します。しかし、高温を発する原因はそれだけではありません。どうしてパソコンが熱くなってしまうのか、その原因を見ていきましょう。
冷却ファンにホコリが溜まっている
パソコンが熱くなる原因の一つに、冷却ファンに溜まったホコリがあります。パソコンの中には冷却ファンというパーツがあり、これがパソコンの内部全体、CPU、メモリなどを冷やす重要な役割を担っています。ところが長期間パソコンを使っていると、このファンにホコリが溜まってしまって動きが悪くなり、冷却効果が低下してしまうのです。
熱を外へ効率的に逃がせなくなると、パソコン内の温度を下げられなくなって性能の低下や故障の原因になります。特に夏場は室温が高く、冷えにくくなるため、大きな影響を受けるでしょう。
パソコンの吸気口・排気口が塞がっている
パソコン内部の空気は冷却ファンの働きによって循環し、温度を下げるように働いています。つまりパソコン外の空気を吸い込み、内部へ吐き出すという流れになっているのです。デスクトップパソコンなら背面に、ノートパソコンなら側面に吸気口・排気口が開いていることが多いです。ここから空気を吸い込んだり、吐き出したりしています。
吸気口・排気口が塞がってしまうと、空気の循環ができなくなってしまうため、パソコン内部の温度が上昇する原因となります。ホコリが溜まる他、ものを置いてしまって、吸気口・排気口が塞がってしまうこともあるので注意しましょう。
負荷がかかる作業でパーツが発熱している
負荷の高い作業は、パソコンが熱くなる原因になります。パソコンで使われているCPUやグラフィックボードなどのパーツは、動画編集やゲームなどの負荷の高い作業を行うと高い熱を発するのです。そういった作業に対応できるように金属製のヒートシンク(放熱板)や大きな冷却ファンを搭載しているのですが、それでも高温になってしまいます。
特に負荷の高い状態が長時間になると、パソコンの高温対策が追いつかず、なかなか温度が下がらないままになります。パソコンがあたたかくなるレベルを超えて、触れると熱さを感じるほどになることもあります。
室内の温度が高過ぎる
室内の温度が高過ぎると、パソコンが熱くなることがあります。高温になったパソコンを冷却するにはさまざまな方法がありますが、一般的なのは冷却ファンを使用した空冷です。空冷は外部の冷えた空気をパソコン内部へ送り込み、熱くなったパソコンを冷やす仕組みです。
しかし、室温が高いと空気が冷えていないため、パソコン内部の温度を思うように下げられません。パソコンそのものがそれほど熱くなっていなければ、それでも問題はないでしょう。ところが負荷の高い作業などを行っていて、パソコンが過度に加熱している状態だと高い室温は大きく影響します。
ウイルスに感染して動作に異常が起こっている
コンピューターウイルスの感染も、パソコンが異常に熱くなる原因の一つとして考えられます。コンピューターウイルスはさまざまな害をパソコンへもたらしますが、その一つに異常な負荷をかけるものがあります。過剰な負荷はパソコンの動作を重くするだけでなく、CPUなどのパーツが異常な熱を発する原因になるのです。
もしコンピューターウイルスに感染した場合、パソコンが高温を発する以外にも、データが消える、個人情報が流出する、他のパソコンへも感染被害が及ぶなどさまざまな被害を受けるおそれがあるので注意しましょう。
熱くなったパソコンを放置するのは危険!
高温になったパソコンをそのまま放置すると、さまざまなリスクがあります。パソコンの性能が低下するだけでなく、最悪のケースでは故障することもあります。対処せずに熱くなったパソコンを放置する危険性について解説します。
冷却ファンがフル回転して音がうるさい
パソコンが過熱すると、冷却ファンがフル回転し始めることがあります。これはパソコンのパーツに組み込まれている温度計が異常な発熱を察知したため、温度を下げようと冷却ファンの回転数を上げているのです。一時的に大きな音が出ることがありますが、パソコンにとって自然な動作で異常なことではありません。温度が下がれば冷却ファンの回転数が下がり、自然と音も静かになります。
ところが冷却ファンにホコリが詰まっていると、スムーズな回転ができず、騒音レベルの音になることがあります。冷却性能が落ちているため、騒音もなかなか鳴り止まないでしょう。
熱暴走を起こしてフリーズ、再起動する
パソコンが過熱すると、熱暴走と呼ばれる現象が起こることがあります。熱暴走とはパソコンのCPUや他の重要な部品が、過度の熱によって正常に機能しなくなる状態のことです。熱暴走が起こると、パソコンはフリーズしたり、突然再起動したりして作業を進められなくなってしまいます。
熱暴走はパソコン内部の温度が、安全な範囲を超えた時に発生します。特に負荷の高い作業を長時間行っている時や、冷却システムが適切に機能していない時に起こりやすい現象です。熱暴走が頻繁に起こるようであれば、何らかの問題があると考えましょう。
熱でパーツがダメージを受けて故障する
パソコンが過熱すると、内部のパーツに深刻なダメージを与えるリスクがあります。ある程度の熱には耐えられるようにつくられていますが、長時間にわたる高温はCPUやグラフィックボードなどのパーツに小さくないダメージを与えて寿命を縮めます。ダメージが蓄積していくと、最終的には故障してしまうでしょう。
その他のパーツも長時間の高温で影響を受けるため、注意が必要です。SSDやHDDなどのストレージ、メモリなども高温によって故障するおそれがあります。データの消失など、思わぬ被害を受けることも考えられます。
電源が入らない、起動しなくなる
パソコンが過熱すると、電源を入れても起動しなくなることがあります。これはパソコン内部の重要なパーツが熱によって損傷し、正常に機能しなくなった結果です。特にCPUやマザーボードなどの主要なパーツが過熱によるダメージを受けると、パソコンは起動できなくなります。
何とか電源が入ったとしても、Windowsがすぐにフリーズしたり、シャットダウンしたりしてまともに使えないこともあります。高温によるダメージがここまで深刻になると、修理するか買い替えるかを検討することになるでしょう。
熱くなったパソコンを冷やす方法
過熱はパソコンの性能低下や故障の原因になります。そのため、パソコンが熱くなってしまった時は、適切な対処法で温度を下げることが大切です。熱くなったパソコンを冷やすための実用的な方法を紹介します。
シャットダウンして放置する
パソコンが過熱してしまった時の最も基本的な対処法は、シャットダウンしてしばらく放置することです。パソコンが稼働している間は、CPUやグラフィックカードなどのパーツが熱を発し続けます。しかし、パソコンをシャットダウンしてしまえば、これらのパーツは動作を停止し、熱を生じなくなるのです。
シャットダウンしてパソコンを放置することで、内部の熱が自然に外に逃げ、温度が下がります。この方法は特に過熱を感じた時の、緊急的な対処として効果的です。ただし、パソコンをシャットダウンする前に、作業中のデータを保存することを忘れないで下さい。
パソコンの設置場所を見直す
パソコンが過熱する原因の一つに、設置場所の問題があります。風通しの悪い場所や熱がこもりやすい場所にパソコンを置くと、効率良く冷却できないため内部の温度が上昇しやすくなるのです。
パソコンの設置場所を見直す時は、次のポイントを確認して下さい。
- 吸気口・排気口を塞ぐものがない
- パソコンの周囲に十分なスペースを確保する
- 直射日光が当たる場所や暖房器具の近くを避ける
これらのポイントを押さえておけば、冷却効率を悪化させる要因を減らすことが可能です。さらに風通しが良ければ、さらに冷却効率を向上させられるでしょう。
エアコンの温度を下げて室温を下げる
室温もパソコンの冷却効率に影響するものの一つです。特に室温が上がる夏場、暖房が効いている冬場は、室温に注意する必要があります。室温の調整をすることで、パソコンを効率的に冷却できることもあるため、エアコンの設定温度を確認しましょう。
室温が過度に高い場合はエアコンの設定温度を変更し、少し室温を下げることをおすすめします。極端に寒くする必要はありませんが、高過ぎる室温はパソコンに影響するおそれがあります。
また、室温の適切な管理はパソコンの過熱を防ぐだけでなく、ユーザーの作業環境を快適に保つためにも重要です。
NG!氷や保冷剤で冷やすと故障の原因に
パソコンが熱くなったからと、氷や保冷剤を使用してはいけません。効率的にパソコンを冷やせるように思えるかもしれませんが、故障の原因になるおそれがあります。極端な低温は空気中の水蒸気を凝結して、水へ戻してしまいます。つまり、結露が発生するのです。
パソコンの内部は精密機械で構成されており、水滴が付着するとショートを起こしたり腐食を引き起こしたりするのです。これにより、パソコンが故障してしまうかもしれません。
パソコンの温度を下げたい時は、慌てずにじっくりと温度が下がるのを待ちましょう。
高温の状態が続くとパソコンの性能低下や、故障の大きな原因となります。しかし、適切な予防策を講じることで、パソコンが高温になるリスクを大幅に減らすことが可能です。どのようにしてパソコンが高温になることを防げるのか、さまざまな方法を紹介します。
吸気口・排気口に溜まったホコリを掃除する
パソコンの吸気口・排気口がホコリで塞がれてしまうと、空気の循環が妨げられて温度が上昇する原因になります。そのため、吸気口・排気口に溜まったホコリを掃除して、空気の循環が正常に行われるようにしましょう。
掃除に必要なものは、柔らかいブラシとエアダスターです。パソコンの背面や底面にある吸気口と排気口に溜まったホコリをブラシで取り除き、エアダスターで吹き飛ばしましょう。
ただし、パソコンのケースを開けて内部も清掃する場合は、故障のリスクがあるため注意が必要です。不安な場合は専門業者に依頼するか、パソコンメーカーの指示にしたがって行いましょう。
パソコンの設置場所を壁から離す
デスクトップパソコンは壁にぴったり付けて、設置してしまうことがあります。しかし、壁に設置させた面に吸気口・排気口があると、空気が循環できなくてパソコンが高温になってしまうでしょう。こういった場合は、パソコンの設置場所の見直しが必要です。できればパソコンを壁から離した場所に設置し、吸気・排気がきちんと行われるようにしましょう。これだけでパソコンが高温になるリスクが軽減されるため、ぜひ試して下さい。
また、ホコリは部屋の隅に溜まりやすいため、パソコンを壁から離して設置すれば、ホコリを吸い込む量を減らすことも期待できます。
パソコンの設定を節電設定に変更する
電源モードを変更することも、高温防止の効果的な方法の一つです。電源効率の高い設定にすることで、パソコンの消費電力が減少し、それにともなって発熱量を軽減できます。特に長時間の使用や、負荷の高い作業を行う時に効果があります。電源効率の良い設定への変更はパソコンのパフォーマンスを若干低下させるかもしれませんが、過熱によるリスクを減らすには有効です。
電源モードを変更する方法
1.スタートボタンを右クリックして「電源オプション」を選択する
2.電源モードを「最適なパフォーマンス」「バランス」「トップクラスの電源効率」から選択する
時々パソコンを休ませる
パソコンの熱暴走を防ぐには、使用中に時々休憩を挟むことが重要です。パソコンは連続して使用していると、内部のパーツが熱を持ちやすくなります。負荷の高い作業を行っている時は、CPUやグラフィックカードなどが多くの熱を発生させるため、長時間の使用は過熱のリスクが高まるのです。
休憩を挟むことでパソコンのパーツの温度が下がり、高温状態が続くことを防げます。例えば1時間ごとに休憩してスリープモードにするだけでも、パソコンのパーツは負荷から開放されて、徐々に温度が下がっていくでしょう。
ノートパソコンをスタンドに設置する
ノートパソコンの熱暴走を防ぐには、専用のスタンドに設置するのも効果的な方法です。スタンドに置くことでデスクから離れるため、ノートパソコンの下部に空間ができます。これにより、パソコンの底面から熱を効率良く発散し、冷却を促せるのです。また、スタンドを使用することで、パソコンの吸気口が塞がれるのを防ぎ、空気の流れが改善されます。
スタンドによっては冷却機能を備えた製品もあります。スタンドに冷却ファンが搭載されているため、直接ノートパソコンの底面に空気を送って温度を下げられるのです。こういったスタンドであれば、過度の高温を防げるでしょう。
エアコンなどで部屋の温度を下げる

エアコンの温度を適切に管理することも、パソコンの熱暴走を防ぐために重要です。エアコンの使用によって部屋が過度に暑くなっていると、パソコンが適切に冷却できず、熱暴走のリスクを高めてしまいます。エアコンを使用して室温を適切にコントロールすることで、パソコン内の熱を効率的に外へ逃がせるようになるでしょう。
特に夏場はエアコンを使わないと、極端に室温が上がってしまうことがあります。また、日光などが当たってもパソコンの温度が上昇します。
室温に注意して、パソコンが快適に動作できる環境を整えましょう。
使用していないソフトを終了する
CPUなどのパーツに高い負荷がかかると、高音を発してパソコンが熱くなってしまいます。つまり、CPUなどのパーツへ負荷がかかり過ぎないよう、作業内容を適切にコントロールする必要があるのです。
作業に必要な負荷であれば仕方ありませんが、実際にはほとんど使用していないソフトが起動していて負荷をかけていることがあります。頻繁に高温になるほど負荷の高い作業を行っているのであれば、使用頻度の低いソフトは起動したままにせず、終了させておくことも大切です。
そうすることで無駄な負荷をパソコンにかけず、熱くなる状況を避けられるでしょう。
卓上扇風機をパソコンにあてる
熱暴走を防ぐ方法の一つが、卓上扇風機をパソコンに向けることです。この方法は熱がこもりやすい環境や、高負荷の作業を行っている時に有効です。卓上扇風機からの風がパソコンに直接当たることで、パソコンの表面温度を下げ、内部の熱を効率的に外へ逃がせます。
ただし、卓上扇風機はパソコンの冷却を補助する方法として有効ですが、これだけで熱暴走を完全に防ぐことはできません。設置場所が悪ければ、どんなに扇風機で冷却しても期待したほどの効果は得られないでしょう。そのため、扇風機の使用は他の方法と併用して下さい。
スペック不足の場合は買い替えも検討を
パソコンの熱暴走が頻繁に起こるのであれば、そもそもスペックが作業に足りていないと考えられます。特に古いパソコンを使用している場合、使用しているソフトに要求されているスペックが不足して高温を発しているのかもしれません。そういった状態であれば、冷却で問題が解決しないため、パソコンの買い替えを検討した方が良いでしょう。
買い替えを検討する時は、いまの使用状況から必要なスペックを割り出して購入するパソコンを選びましょう。新しいパソコンは性能が向上するだけでなく、冷却ファンなども最新のものになっており、効率的な冷却を期待できます。
パソコンのスペック不足をチェックする方法

パソコンの過熱がスペック不足によるものかどうかは、Windowsのタスクマネージャーの機能で確かめることが可能です。まずは、タスクマネージャーを起動してみましょう。
1.スタートボタンを右クリックして、メニューの「タスクマネージャー」を選択する
2.タスクマネージャーが起動したら「パフォーマンス」をクリックする
3.作業を行っている時のCPUやGPUの使用状況を表示させる
もし、CPUやGPUの使用状況が100%に近い状態で推移しているのであれば、スペックに余裕がないことをあらわしています。この状態が長く続くと過熱し、熱暴走を起こすおそれがあります。
逆にCPUやGPUに余裕があるのであれば、スペック不足ではなく、冷却性能に原因があります。設置位置の変更や、ホコリの掃除などを行ってみましょう。
NEC Directで新しいパソコンへ買い替え
過熱の原因がパソコンのスペック不足なら、買い替えがおすすめです。高いスペックでパソコンが快適になるだけでなく、効率的な冷却システムで動作も安定します。NEC Directで購入できる、買い替えにおすすめのパソコンを見ていきましょう。
LAVIE Direct N15(R)

LAVIE Direct N15(R)は15.6型ワイドディスプレイと、AMD Ryzen 7000シリーズのプロセッサーを搭載したスタンダードなノートパソコンです。高度な演算処理能力と画期的なグラフィックス性能を備えているため、負荷の高い作業にも対応できるでしょう。
幅広いカスタマイズが可能なのも、自分に合ったスペックのパソコンを求めている人にぴったりです。カラーバリエーションが4色もあるため、自分らしい個性的なノートパソコンにできるでしょう。
LAVIE Direct N14 Slim

気軽に持ち運べるノートパソコンを検討しているのなら、LAVIE Direct N14 Slimをぜひ検討して下さい。14型ディスプレイ搭載で薄型のボディは、頻繁に持ち運ぶ人にはちょうど良いサイズ感です。バッグに収納しやすく、また外出先でも気軽に開けるでしょう。いつでもどこでも変わらぬ作業を可能にしてくれます。
必要十分な性能を備えており、ビジネスでもプライベートでも使える、カジュアルなノートパソコンといえるでしょう。
LAVIE Direct N15 Slim

LAVIE Direct N15 Slimは本体の厚さが約17.9mmしかないという、スリムでスタイリッシュなノートパソコンです。やや大きめの15.6型ワイドディスプレイのノートパソコンですが、その薄さのため持ち運びがしやすくなっています。見やすい大型のディスプレイを使いたい人にとって、LAVIE Direct N15 Slimの持ち運びのしやすさは魅力的でしょう。
インテルの第13世代CPUを搭載しており、スペックの高いノートパソコンへ買い替えを検討している人におすすめです。