仕事用パソコンを選ぶ際に注目すべきスペックは以下の通りです。

• パソコン全体を制御する「OS」
• パソコン全体の処理を行う「CPU」
• 画像処理を行う「グラフィックボード（GPU）」
• 作業効率を高める「メモリ」
• データを保存する「ストレージ（SSD・HDD）」
• 周辺機器の接続に使う「インターフェース（USB・HDMIなど）」
• 作業効率や視認性に関わる「モニター」

それぞれの詳細と、用途に合った選び方について解説します。

OSはパソコン全体を管理・制御するのが役割で、Operating System（オペレーティングシステム）と呼ばれるソフトウエアです。主なOSである「Windows OS」「mac OS」「Chrome OS」のシェアや特徴を解説します。

なお、シェアの割合は「 Statcounter Global Stats」が行った2023年12月分の調査データを参考にしています。

出典： Statcounter Global Stats｜Desktop Operating System Market Share Japan

Windows OSは、国内シェアが72.9％の最も普及しているOSです。高いシェアの理由は、ビジネスシーンでの汎用性やコストパフォーマンスの高さにあります。Windows OSは、さまざまなビジネスソフトに対応しているため、オフィスワークや専門的な業務に広く採用されています。また、互換性の高さやカスタマイズ性にも優れており、幅広いユーザーのニーズに応えられるのも魅力です。さらに、Windows OSを採用したパソコンはあらゆるメーカーから発売されているので、競争原理が働き比較的安く購入できます。仕事用パソコンに最もおすすめできるOSです。

mac OSの国内シェアは14.33％です。mac OSはApple社が開発したオペレーティングシステムで、クリエイティブな分野で特に好まれる傾向があります。その理由は、優れたデザイン性や直感的なUI、安定した動作などが挙げられます。また、グラフィックデザインや動画編集などのクリエイティブな作業にも適しており、プロフェッショナルから高い支持を受けているOSです。Windows OSに比べてシェアは少ないですが、その分セキュリティリスクが低いというメリットがあります。

Chrome OSの国内シェアは0.69％です。Google社が開発したオペレーティングシステムで、主にChromebookというノートパソコンに採用されています。Chrome OSの特徴は、高速な起動ができる点やクラウド上での作業に最適化されている点、シンプルで使いやすいインターフェースを備えている点です。しかし、搭載モデルの選択肢が限られているため、仕事で本格的に使用したい人はWindows OSをおすすめします。

CPUはCentral Processing Unit（中央演算処理装置）の略で、パソコン全体の処理を担う人間で例えると「脳」にあたるパーツです。仕事用パソコンでは、このCPUの性能が業務の効率性に影響を与えるため、慎重に選ぶ必要があります。例えば、多くのアプリを同時に使用したり、データ処理を行ったりする場合、CPUの性能が高いほどスムーズに作業を進められます。また、動画編集や大規模なデータ分析など、高度な処理能力を要求される作業では、より高性能なCPUが必要となります。

CPUのメーカーには主にIntelとAMDがありますが、ここではIntelに焦点を当て解説します。IntelのCPUには複数のグレードが存在し、それぞれに特徴があります。適切なグレードのCPUを選択するには、使用するアプリや作業内容を考慮することが重要です。CPUのスペックが足りない場合、動作が遅くなったりフリーズしたりする恐れがあります。以下は、用途別に適したIntelのCPUを示した表です。

このように、仕事内容に応じて最適なCPUを選ぶことが重要です。例えば、文書作成やインターネット閲覧が主な作業であれば、Core i3やCore i5で十分ですが、より高度な作業を行う場合はCore i7やCore i9を選ぶと良いでしょう。

グラフィックボードとは、画像処理を担当する半導体チップのGPU（Graphics Processing Unit）などを搭載したパーツを指します。仕事でグラフィックデザインや動画編集、3Dモデリングなどの作業を行う場合、高性能なグラフィックボードが必要です。グラフィックボードの性能が不足すると、画像のクオリティや作業効率が低下する恐れがあります。

高性能なグラフィックボードを搭載することで、複雑な画像処理やレンダリングを高速化し、効率的に作業を進められます。ただし、全ての動画編集ソフトがグラフィックボードに対応しているわけではありません。対応していないソフトを使う場合は、CPUに内蔵されたGPUで十分対応できます。

グラフィックボードの主要メーカーは、NVIDIAとAMDの2社です。ここでは、NVIDIAのグラフィックボードを例に用途別のモデルを紹介します。以下は、用途別に適したグラフィックボードをまとめた表です。

基本的なオフィス作業は内蔵GPUで十分です。動画編集などのクリエイティブな業務をする場合のみ、グラフィックボードを検討しましょう。

メモリはプログラムや現在処理中のデータを一時的に保存し、CPUの処理速度を高めるためのパーツです。十分なメモリ容量があれば、複数のアプリやソフトを同時に起動してもスムーズに動作してくれます。反対に、メモリ容量が不足していると、パソコンの反応が遅くなったりプログラムがクラッシュしたりなどの問題が発生する恐れがあります。特に、動画編集などの複雑なデータ処理を行う作業では、メモリの容量が作業効率に大きく影響するので十分な容量を確保しておくことが大切です。

メモリ容量は使用するアプリやソフト、マルチタスクの度合いに応じて選択する必要があります。以下の表は、用途別のメモリ容量の目安です。

仕事用のノートパソコンを選ぶ際は、前章までに紹介した項目に加え、本体の重量とバッテリー駆動時間も考慮することが大切です。ここでは、重さやバッテリー駆動時間による仕事への影響について解説します。

ノートパソコンの重量は持ち運びやすさに影響します。自分の仕事環境や使い方を考慮して、適切な重量を選択しましょう。以下は、重量別のメリット・デメリットをまとめた表です。

1kg未満のモデルは非常に軽量で、出張や移動が多いビジネスパーソンにおすすめです。1.5kg前後のモデルは重量・性能のバランスが取れた選択肢で、幅広い業務に対応できます。2kg以上のモデルは重いですが、大画面や高い性能を持っています。

バッテリー駆動時間は外出先での使用に影響する要素です。現在のノートパソコンは8時間以上の駆動時間を持つモデルが多く販売されています。外出先での使用が多い場合は、8時間以上を目安にすると良いでしょう。週に1〜2回程度の外出であれば、モバイルバッテリーの使用も検討できます。自宅やオフィスでの使用が主であれば、バッテリー駆動時間はそれほど重要ではありません。

バッテリー駆動時間が長いモデルを選ぶと、外出先でのストレスを軽減し、作業の中断を避けられます。取引先でパソコンを使う機会が多い人も、バッテリー駆動時間は長い方が安心です。

仕事用パソコンの場合、搭載している機能もチェックしましょう。仕事内容に適した機能を搭載したパソコンを選択することで作業効率が向上します。具体的な機能は以下の通りです。

• リモート会議に使う「Webカメラ・マイク」
• キーボードの「テンキー」
• データの読み書きに使う「光学ドライブ」
• 事務作業全般に使う「Officeソフト」

各機能の仕事における用途やメリットを解説します。

リモート会議は現代のビジネスシーンでは欠かせない要素です。Webカメラとマイクが内蔵されていると、リモート会議やオンラインでの商談などをスムーズに進められます。Webカメラ・マイクどちらも外付け商品が販売されていますが、内蔵タイプに比べるとトラブルのリスクが高かったり、持ち運びの手間が発生したりします。リモート会議が頻繁にあるビジネスパーソンは、Webカメラ・マイクが内蔵しているパソコンを選択すると良いでしょう。

テンキーは、数字入力を頻繁に行う仕事でメリットがあります。具体的には、数字キーが一箇所に集約されているので、会計処理やデータ入力などの作業速度が向上し、仕事の効率が上がります。反対に、数字の入力をしない人にとっては、テンキーが無い方がスペースを節約でき、タイピングがしやすくなるでしょう。

光学ドライブは、CDやDVDのデータの読み込みや書き込みに使用されます。特に、大容量のデータのバックアップやソフトのインストールに便利です。また、古いデータ形式を使用している企業や、光学メディアを多用する業種では、光学ドライブを搭載しておいた方が良いでしょう。しかし、光学ドライブを搭載していると、重量が重くなったり故障のリスクが高くなったりするので、必要なければ搭載していないモデルをおすすめします。なお、外付けの光学ドライブも販売されているので、そちらで対応するのも1つの方法です。

Microsoft Officeは事務作業に欠かせないソフトです。Word、Excel、PowerPointなどのソフトは、文書作成やデータ管理、プレゼンテーション作成に広く使われています。Microsoft Officeを初めから搭載しているモデルもありますが、現在はクラウドベースのサブスクリプションモデルもあるので、後から追加するのも簡単です。

NECは、仕事用に最適な法人向けBTO（Build to Order）パソコンを販売しています。BTOパソコンとは、CPUやメモリ、ストレージなどのスペックをカスタマイズできるパソコンです。ここでは、おすすめの法人向けモデルを2機種ご紹介します。

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Mate J タイプMは、省スペースで使える法人向けデスクトップパソコンです。体積わずか約1Lの筐体を採用し、少ないスペースにも設置できます。特定のディスプレイを選択することで、パソコン本体をディスプレイ背面に取り付けることができ、机を広く使えるのも魅力です。さらに、セキュリティ機能や保守・管理機能に優れた Intel vPro Enterprise搭載モデルも選択できます。インターフェースも充実しており、マルチディスプレイにも対応しているので拡張性も十分です。一般的な作業を行う多くの人におすすめのデスクトップパソコンです。

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VersaPro J タイプVは、第13世代のIntel Core i CPUを搭載したハイスペックなノートパソコンです。マルチタスクをスムーズに行える性能を持つので、仕事の効率化に役立ちます。また、あらゆる脅威に対抗できるセキュリティ機能や、ネットワーク経由での管理に優れた Intel vPro Essentialsを選択できます。さらに、CPU性能を最大限に活かす優れた排熱設計や、リモート会議における音声のクオリティを高めるミーティング機能も備えています。利便性の高い機能を多く搭載したノートパソコンをお探しの人におすすめです。

仕事用のパソコンは、性能に加えて堅牢性やセキュリティ性も考慮して選択することが大切です。性能では、CPUやメモリなど各パーツの役割を理解した上で、目的に合うスペックを選択しましょう。NECは、国内生産の高品質なパソコンを販売しています。セキュリティ性や業務上の管理に優れた法人向けパソコンも扱っているので、ぜひ公式のECサイトをご確認下さい。

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