「あたらしい一歩のそばに」
キャンペーンページ
グラボとはなに?
選ぶときのポイントをわかりやすく解説
2024.02.16(FRI)
2024.02.16(FRI)
グラボとはグラフィックボードの略称で、映像処理専門のプロセッサーのことをいいます。ディープラーニングなどのAIでも欠かせないため、いまグラボに注目が集まっています。グラボとはなにか、選ぶときに注意することなどをわかりやすく解説します。
グラボとはグラフィックボードのこと
グラフィックボードのことを略称でグラボといい、パソコンの世界で大きく注目を集めています。しかし、グラボのことを正確に理解するには、基礎的な知識が欠かせません。グラボを知るための、基本的なことを解説します。
グラボはどんな役に立っている?
グラボはグラフィックボードの略称で、パソコンでは映像などのデータを専門的に処理する役割を担っています。グラボが映像処理を行っているため、私たちはディスプレイに映像を映し出し、配信された動画を視聴できます。
最近は高画質で美しい映像を表現する機会が増えているため、映像処理を専門的に担うグラボの役割は重要です。特に3DCGの映像には高い負荷がかかるため、プログラムを処理するCPUだけではとても処理が追いつきません。最新の実写と見間違うほどの映像のゲームも、グラボがなくては表現できないのです。
グラボとGPUはなにが違う?
グラボと似た言葉に、GPUがあります。GPUはGraphics Processing Unitの略称で、映像処理を専門的に処理するプロセッサーのことです。グラボはこのGPUを搭載する製品のことで、基本的にグラボの性能はGPUの性能によって左右されます。
GPUを開発・製造するメーカーがあり、さらにこのGPUを搭載したグラボを開発・製造するメーカーがあるという関係になっています。同じGPUであってもグラボのメーカーが異なると、冷却方法などに違いがあるため、使いやすさや性能に微妙な差が生じることがあります。
ふつうの用途なら内蔵GPUで大丈夫
「パソコンにはグラボが必須」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。実はほとんどのパソコンで、グラボは必要ないのです。なぜなら、いまはほとんどのCPUにGPUが内蔵されているためです。必要最低限の映像処理であれば、CPU内蔵GPUで問題なく対応できます。
ディスプレイへの表示、動画の再生など、一般的な映像処理はCPU内蔵GPUで対応できます。CPU内蔵GPUの性能も向上しているため、マルチディスプレイなどの負荷のかかりそうなことでもグラボは不要です。
グラボの仕組みを簡単に解説
GPUは専門的に映像処理を行うプロセッサーのことです。GPUがCPUより優れているポイントとして、並列処理に優れていることを挙げられます。映像のような大量のデータを処理するには、一つひとつ処理するよりもまとめて並列で処理できる能力が重要になるのです。並列処理に優れているからこそ、GPUはCPUに代わって映像処理を担当できます。
グラボはGPUが効率よくデータを処理できるように、専用のメモリとしてVRAMも搭載しています。パソコンに搭載しているメモリとは別に、グラボにGPU用のメモリを搭載しているわけです。しかも、少なくても2GB、多ければ24GB以上もの大容量を搭載しています。
こういったグラボの仕組みにより、GPUは映像処理を集中的に行えるようになっているのです。
ちなみにCPU内蔵GPUの場合は、パソコンに搭載しているメモリの一部をGPU用に割り当てる仕組みになっています。
グラボの必要性が高いパソコンの使い方
一般的なパソコンの用途であれば、CPU内蔵GPUでも十分に対応できます。簡単な動画編集も可能です。では、グラボが必要になるほどの映像処理の負荷が高い用途とはどんなものなのでしょうか。グラボの必要性が高い、パソコンの使い方を見ていきましょう。
最新のゲームを快適に遊びたい
最新のゲームはグラフィック技術の進化により、リアルで美しい映像で楽しめるようになっています。そして、ゲームを競技として楽しむe-Sportsのような、一瞬の判断が勝敗を分けるような用途だと映像処理が滞ることも許されません。そのため、少しでも高い処理能力を持ったグラボが求められています。
また、性能の高いグラボであれば、美しい映像だけでなくなめらかに動きを表現することも可能です。1秒間に100回以上も映像を書き替える、高い負荷を求められる使い方には、高性能なグラボが欠かせないでしょう。
高画質動画をストレスなく編集したい
4Kを超えるような高画質動画の編集では、グラボのような映像処理専門のパーツが欠かせません。HD画像の4倍の情報量があるため、4Kの動画編集ではデータ量が大幅に増加するのです。
しかも、高画質の映像にエフェクトなどの特殊効果を加えようとすると、さらに何倍もの負担がかかります。これほどの高負荷には、CPUの内蔵GPUではとてもまかなえないでしょう。
グラボがあれば動画編集ソフトのプレビュー表示をはじめ、映像の色調整や合成など、さまざまな作業がスムーズになり、大幅にストレスを軽減できるはずです。
3DCG、CADなどの作業を快適にしたい
3DCGやCADは立体的なデータを扱うため、2Dの平面的な画像編集と異なる複雑な計算や映像処理を求められます。当然、パソコンへの負荷が高くなるため、グラボのような映像処理専門のパーツが必要です。特に詳細なモデリングやリアルタイムでのプレビューなどをスムーズに行うには、処理能力の高いグラボが望ましいでしょう。
性能が不足すると処理に時間がかかり、作業が滞ってしまうためストレスを感じることになります。高性能なグラボを搭載することで、快適に操作でき、よりよいものを制作できるようになるでしょう。
4Kの高画質でマルチディスプレイにしたい
マルチディスプレイは効率よく作業を行うため、多くのオフィスなどでもう当たり前のように導入されています。画面を広々と使えるため、資料を見ながら、複数のソフトを同時に起動しながら、といった作業が行いやすくなります。
そしてマルチディスプレイもより高解像度の4Kなら、さらに作業効率アップを期待できます。
4Kディスプレイそのものは、CPU内臓のGPUの性能でも接続可能です。しかし、マルチディスプレイとなると、HDの4倍もの解像度があるためメモリ不足を起こすそれがあります。4Kでマルチディスプレイを導入するのなら、専用のメモリを搭載しているグラボの利用が安心です。
VRでゲーム、映像を楽しみたい
VRグラスを使った、360度の映像を楽しめるゲームが注目されています。自分の視界すべてがゲーム空間になるのですから、臨場感は従来のゲームと比べものになりません。VRグラスにはスタンドアローン型と、パソコン接続型があります。パソコン接続型であれば、VRに対応するパソコンゲームを遊ぶことが可能です。
VRのゲームは注目されているものの、接続するパソコンに高いスペックが求められるため、いまだ気軽に楽しむことができません。360度の映像をリアルタイムで映し出すには、それだけ性能の高いグラボが必要になります。
グラフィックに負荷のかかる用途はグラボ搭載がおすすめ
グラボがあったほうがよい用途はさまざまですが、基本的に映像処理の多い用途ならグラボの搭載を検討しましょう。
グラボというと数十万円もするハイグレードタイプのものをイメージしがちですが、エントリーグレードの比較的手ごろな価格のものもたくさんあります。そういったグラボでもCPUの負担を減らし、快適に作業を進められるようになります。そのため、3Dや高解像度動画なとの高負荷の作業でなくても、グラボの利用がおすすめです。
AI、仮想通貨のマイニングに使うことも
グラボはAIのディープラーニング、仮想通貨のマイニング(発掘)にも欠かすことのできないものになっています。大量の計算を同時に行う必要があるため、並列処理の得意なGPUにぴったりなのです。こういった用途でグラボの需要が急激に高まった結果、相場が一時的に高騰する事態にまでなりました。
ちなみに、グラボでは大量の電力を消費するため、タイミングによっては仮想通貨で得られる資産に対して電気代が大きく上回ることがあるので注意が必要です。
グラボを選ぶときのポイント
最新のゲームが遊びたい、快適に動画編集をしたい、と思ったらグラボは欠かせません。しかし、グラボを選ぶときは、高性能なもの、高価なものを選べばよいとは限りません。初心者には難しい、グラボ選びで覚えておきたい基本的なポイントを紹介します。
GPUのメーカーを確認
グラボ選びではGPUのメーカーを知ることが重要です。GPUには大きく分けて3つのメーカーがあり、それぞれの違いに注意しなくてはなりません。GPUを代表する3大メーカーの特徴について、わかりやすく解説します。
NVIDIA
NVIDIA(エヌビディア)はGPUメーカーのなかでは、もっとも大きなシェアを誇る、世界的な大企業です。AIへの関心が高まるにつれてGPUの需要が高まり、GoogleやAppleをはじめとするレベルの大企業として扱われはじめています。NVIDIAの販売するGPUは自動運転などの未来の技術に欠かすことができず、今後も大きく成長していくでしょう。
パソコンではゲームファンを中心にGPUメーカーとしての知名度が高く、なかでもゲーム向けのGeForce(ジーフォース)シリーズが有名です。新製品が発売されると、どれほど性能が向上したのか大きな注目を集めるほどです。業務用のGPUではQuadro(クアドロ)シリーズが知られています。
AMD
Intelに対抗するCPUメーカーとして知られているAdvanced Micro Devices社、通称AMDはGPUメーカーとしても有名です。パソコン向けのGPUのシェアではNVIDIAがトップですが、AMDはそれに次ぐシェアを誇っています。
GPUメーカーとしては、Radeon(レイディオン)シリーズが有名です。NVIDIAのGeForceと変わらない高性能を誇り、製品によっては性能を上回ることも多々あります。AMDは性能に対して価格が安いといわれており、コストパフォーマンスを重視する人たちからも人気です。AMDとNVIDIAのどちらのほうが優れているということはなく、好みで選んでも問題ありません。
Intel
CPUメーカーではトップシェアを誇るIntelが、NVIDIAとAMDで独占されていたGPU市場に参入して大きな話題になっています。しかしIntelは、もともとCPU内蔵GPUを開発しているため、まったくのゼロからの参入ではありません。IntelのGPU市場参入は、満を持しての登場といえるでしょう。
IntelのGPUの特徴は、いまのところハイグレードではなく、ミドルグレードへ製品を投入していることです。Intelが発売しているIntel Arc(アーク) Aシリーズについてはコストパフォーマンスに優れていると評価を集めており、ライトゲーマーを中心に、人気が高まっていくかもしれません。まだ参入したばかりですが、今後の動向が楽しみです。
GPUの性能を比較する
各GPUメーカーが発売しているGPUの性能を、PassMark Software社のソフトを使ったベンチマークテストの結果をもとに紹介します。CPUやGPUのベンチマークの結果は、PassMark Software社のWebサイトで確認できます。PassMarkの数値が大きいほど、性能が高いことを示します。
NVIDIAの代表的なGPU
NVIDIAのGeForceシリーズはRTX 4090、RTX 3090、RTX 2080、GTX 1660といったモデル名で区別できるようになっており、数字が大きくなるほど高性能です。前2桁の数字が大きいほど新しい製品で、下2桁はそのなかでの性能の高さをあらわします。そのため、前2桁の数字が小さくても、下2桁の数字が大きいほうが高性能ということもあります。
RTXはリアルタイムレートレーシングという機能を持っていることを示しており、対応するソフトであれば光の反射などをリアルに表現できます。
グレード | 型番 | PassMark |
---|---|---|
ハイグレード | GeForce RTX 4090 | 38,877 |
GeForce RTX 3080 Ti | 27,322 | |
ミドルグレード | GeForce RTX 4060 | 19,442 |
GeForce RTX 2070 | 16,176 | |
エントリーグレード | GeForce GTX 1660 | 11,724 |
GeForce GTX 1060 | 10,071 |
AMDの代表的なGPU
AMDのRadeonも型番に規則があり、そこから性能がわかるようになっています。Radeon のモデル名はRX7900XTX、RX6800XT、RX5600となっており、前1桁が世代をあらわし、前2桁目以降が性能をあらわしています。基本的に数字が大きいほど高性能です。数字のあとのアルファベットはより詳細な性能をあらわし、同じ数字でも無印よりXTのほうが、XTよりXTXのほうが高性能です。
グレード | 型番 | PassMark |
---|---|---|
ハイグレード | Radeon RX 7900 XTX | 31,285 |
Radeon RX 6800 XT | 25,155 | |
ミドルグレード | Radeon RX 6700 XT | 19,872 |
Radeon RX 6600 | 15,145 | |
エントリーグレード | Radeon RX 5600 | 11,471 |
Radeon RX 5500 XT | 9,183 |
Intelの代表的なGPU
IntelのIntel Arc Aシリーズは、Intel Arc A770、Intel Arc A580、Intel Arc A310というモデル名になっています。A7がもっともグレードが高く、A5、A3の順になっています。まだ発売されているGPUの数が少なく、世代などをあらわす数字は明らかになっていません。いまのところもっとも新しいのが、Intel Arc A580で次がIntel Arc A770となっています。そのため、グレードでは下になるIntel Arc A580がもっとも高性能です。
グレード | 型番 | PassMark |
---|---|---|
ミドルグレード | Intel Arc A580 | 12,124 |
エントリーグレード | Intel Arc A770 | 9,288 |
Intel Arc A750 | 8,578 |
電力消費量に注意する
グラボを選ぶときは性能や価格だけでなく、電力消費量にも注目しましょう。特に高性能のグラボはその性能を発揮するために、大量の電力を消費します。そのため、パソコンに搭載されている電源ユニットが、グラボの電力消費に対応している必要があります。
もし、電源ユニットが大量の電力消費に対応していない場合、グラボを搭載してもパソコンが起動しないことがあるのです。もし起動したとしても、負荷の高い処理がかかって大量の電力を消費すると、そのときにパソコンが停止してしまうおそれもあります。
ノートパソコンは持ち運びが難しくなる
ノートパソコンのなかには、グラボを搭載しているものもあります。デスクトップパソコン並の処理能力で、最新のゲームをノートパソコンでも楽しめます。主にゲームを楽しむ人向けに販売されているのですが、グラボを搭載しているため電力の消費量が大きいです。つまり、それだけバッテリーの駆動時間が短くなるのです。
ノートパソコン向けのグラボは消費電力が少なくなるよう設計されていますが、それでもバッテリーの持続時間はかなり短くなります。そのため、バッテリーだけでゲームを長時間遊ぶのは難しいでしょう。
スリムパソコンはロープロファイル
グラボはサイズが大きいため、ミニタワー型クラスのデスクトップパソコンが必要です。しかし、ロープロファイル対応のグラフィックボードであれば、スリムパソコンであっても搭載可能です。
ロープロファイルとは正確にはLow Profile PCIといい、小型パソコン向けの拡張カードスロットの規格です。ロープロファイルの規格に合ったグラボであれば、スリムパソコンにも搭載できます。ただし、高性能のグラボは発売されていないため、映像のクオリティは最新のものよりは落ちます。
高性能グラボは高価!値段に注意
高性能なグラボは価格が高く、気軽に買えるものではありません。パソコン向けのモデルのグラボでも、最新・最高性能だと数十万円もします。こういったグラボは、それだけの性能を求めている人向けです。多くの人には必要ないでしょう。
そもそも高性能なグラボを活かすには、それだけの性能を持ったパソコンが必要です。CPUやメモリなども高性能グラボに見合ったパソコンでないと、せっかくの性能を引き出すことはできません。
規格に対応しているかどうか注意
グラボを挿入する拡張スロットは、PCI -Express x16と呼ばれるものです。高速データ転送ができるようになっており、グラボはPCI -Express x16に挿入して使用します。
PCI -Express x16には複数の世代があり、いま一般的になっているのが第4世代のGen4.0です。最新のグラボはGen4.0で最適化されているため、古いGen3.0などでは本領を発揮できないことに注意してください。
グラボ搭載パソコンを購入するのがおすすめ
パソコンにグラボを搭載するには、多くの知識が必要になります。初心者がグラボを購入して自分で取りつけるのは、かなりハードルが高いと思ってください。おすすめの方法は、最初からグラボを搭載しているパソコンを購入することです。
費用のかかる方法ではありますが、グラボが確実に搭載できること、確実に動作することが保証されていることは、大きなメリットです。
NEC Directでは高性能のグラボを搭載しているパソコンを販売していますので、高品質な映像表現に興味ある人はぜひチェックしてください。
おすすめパソコンLAVIE Direct NEXTREME Infinity
LAVIE Direct NEXTREME InfinityはNECがフラグシップと位置づける、高性能ノートパソコンです。高性能CPUのCore i9が搭載できるだけでなく、高い性能を安定して維持できる冷却システムを搭載しています。さらに最新規格のDDR5メモリを搭載するなど、ノートパソコンの最高峰にある一台といえるでしょう。
16型ワイドの有機ELディスプレイは、3840×2400という高解像度で美しい映像を再現します。そして美しい映像表現をサポートするGPUにはIntel Arc A570Mを搭載し、デスクトップパソコンに負けないほどの映像処理が可能です。
おすすめパソコン LAVIE Direct GX
LAVIE Direct GXは高性能グラボを搭載した、NECのゲーミングパソコンです。安定して高性能を発揮できる冷却システムや、落ち着いたデザインのケースなど、従来のゲーミングPCと一線を画す一台といえるでしょう。
グラボはGeForce RTX3060、またはGeForce GTX1650 SUPERを選択可能で、最新のゲームも問題なく楽しむことが可能です。ストレージは最大でSSD 2TB+HDD 2TB、メモリが最大32GBなど、究極のハイスペックにマシンへのカスタマイズもできます。自分だけの理想のゲーミングPCを構成してみましょう。