パソコン初期化の方法と
注意点をわかりやすく解説
2024.02.16(FRI)
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調子が悪い、処分をしたいなど、さまざまな理由からパソコンを初期化する必要が生じます。しかし、パソコンの初期化は最終手段に近い、かなりハードルの高い作業で、簡単には行えないでしょう。パソコンを初期化する方法と、注意点についてわかりやすく解説します。
目次
パソコンを初期化するとどうなる?

初期化を行うことでパソコンを、購入したときの状態に戻すことができます。しかし、長くパソコンを使っていると、購入したときの状態というものは、正確にイメージしにくいかもしれません。パソコンを初期化することで、どういったことが起こるのかを紹介します。
初期化でWindowsが購入時の状態に戻る
初期化とは初期の状態、つまりパソコンを購入した状態のWindowsへと戻す作業のことをいいます。つまり、パソコンの初期化を行うことで、Windowsが購入時の状態になるのです。
パソコンを長く使っていると、さまざまなソフトをインストールしていたり、作成したデータを保存していたりといった多くの積み重ねがあります。その一方で、使い続けるうちに蓄積したデータが、Windowsの調子を悪くすることもあります。パソコンの初期化を行うことでそういった蓄積をなくし、Windowsを最初の状態からやり直せるのです。
ソフト、データ、個人用ファイルがすべて消える
パソコンの初期化はすべてを最初からやり直せる、という意味ではポジティブな印象があるかもしれません。しかし、インストールしたソフト、作成したデータ、保管している写真や動画、保存されていた個人情報などもすべて消えてなくなってしまいます。
ソフトによっては自分に使いやすいように設定を変更して、カスタマイズしていることもあるでしょう。そういった設定も消えてしまうのです。しかも、情報によっては初期化を行うことで、取り戻せなくなってしまうものも少なくありません。そのため、パソコンを初期化する判断は、検討に検討を重ね、慎重に行う必要があります。
どういったデータが失われてしまうのか、初期化をする前に調べて、バックアップを取るなどの対応をしておきましょう。
Windowsの初期化、リフレッシュ、復元の違い

初期化というと、基本的には購入した状態のことを指します。しかし、実際には複数の意味を持っていることがあるため、厳密に区別しておきましょう。
初期化は保存されているデータをはじめとするすべてを、購入した状態のWindowsにすることをいいます。似た言葉にリフレッシュがあり、これはWindowsの再インストールをすることです。データはそのまま残るものの、購入後にインストールしたソフトは削除されます。復元はWindowsのシステムを過去の特定の状態に戻します。
それぞれの違いは次のとおりです。
初期化 | リフレッシュ | 復元 | |
---|---|---|---|
Windows | 再インストール | 再インストール | 復元ポイントに戻す |
ソフト | 削除 | 削除 | 残る |
個人のデータ | 削除 | 残る | 残る |
初期化などを行うときは、これらの違いをよく考えて選択しましょう。
パソコンの初期化はどんなときにする?
パソコンの初期化は、すべてを初期状態にしてしまうため、一度行うと取り返しがつきません。そのため、安易に行うことはおすすめしません。パソコンの初期化を行う状況やそのタイミングについて解説します。
起動しないことがあるほど動作が不安定
パソコンは使っているうちにさまざまなデータが蓄積し、それによって動作が不安定になることがあります。突然フリーズをしたり、予期せぬ再起動が起こったり、ブルースクリーンが表示されたりといったことが頻繁に起こるときは、Windowsに何らかのトラブルが発生しているかもしれません。特に再起動してもWindowsが起動しないこともある場合は、深刻なほど不安定になっているといえるでしょう。
そういった状態の解消としては、初期化は有力な選択肢のひとつといえます。Windowsを購入時の状態に戻すことで、不要なデータのない、安定した動作を期待できます。
パソコンを処分する、人にあげるとき

もう使わなくなったパソコンを処分したり、人へ譲ったりするときは、パソコンの初期化がおすすめです。パソコンに保存されているデータのなかには、他人には知られてはいけない個人情報が大量にあります。そういった情報が流出してしまうと、クレジットカードを無断で使われたり、プライバシーを暴露されたりといった被害を受けるかもしれません。
重要な個人情報をひとつずつ削除していっても、うっかり残ってしまうことも考えられます。パソコンを初期化してしまえば、そういった面倒なく、すべてが削除された状態にできます。ソフトも個人情報もない状態ですから、安心してパソコンを手放せるでしょう。
パソコンの初期化やっておくこと・注意すること
パソコンの初期化そのものは、それほど難しい操作は必要ありません。初心者でも簡単にできるのですが、それだけに実際に行うときには注意が必要です。初期化前の準備など注意が必要なことを解説します。
バックアップを取っておく
パソコンを初期化する前に絶対やっておくことは、データのバックアップです。初期化するとすべてのデータが失われてしまうため、あとから必要になってもどうにもなりません。データのバックアップは可能な限りとっておきましょう。
ソフトによってデータを保存する場所が異なるため、面倒ではあるもののフォルダをひとつずつチェックしていくことをおすすめします。ドキュメントや写真などのフォルダにすべて保存しているつもりでも、どうしても抜け漏れは生じてしまうものです。
それほどの大容量でなければ、ストレージを丸ごとコピーしてバックアップを取るのもよいでしょう。
パスワードをメモしておく

Webサービスなどのパスワードも、メモをするなどして保存しておくことが大切です。WebブラウザによってはIDとパスワードを保存してくれるため、自分で入力する必要がなく、なかにはパスワードを忘れてしまっているのに利用できるサービスもあるでしょう。
WebブラウザのアカウントにIDとパスワードが紐づいているため、IDとパスワードを忘れてもそれほど問題がないように思えるかもしれません。しかし、WebブラウザがすべてのIDとパスワードを覚えているとは限らないのです。重要なWebサービスのIDとパスワードだけでも、別にメモをしておくことをおすすめします。
作業時間を確保する
パソコンの初期化そのものは、スムーズに行けばそれほど時間はかかりません。しかし、トラブルの解決として初期化を行っている場合、途中でエラーが出たり止まってしまったりするおそれがあります。初期化はスムーズに行かないと考え、ある程度の時間は確保しておきましょう。2時間程度は確保しておくと安心です。
また、ソフトの再インストールなども控えているのであれば、その時間も必要になります。初期化後のセットアップ、再インストール、バックアップしたデータの移動など、どれも相当な時間が必要です。すべてを一度に行うのであれば、1日はかかると思っておいてもよいでしょう。
ソフトは再インストールすることになる
パソコンを初期化すると、これまで使っていたソフトはすべて消去されるため、再インストールが必要になります。実はこれが意外と手間がかかります。
再インストールの作業そのものに時間がかかるだけでなく、ソフトの入手にも手間がかかるのです。CD-ROMなどのディスクを用意したり、ソフトを購入したWebサイトからダウンロードしたりといったことを行わねばなりません。ダウンロードにIDとパスワードが必要なこともあります。また、入手先を忘れてしまっていることもあるでしょう。
あらかじめ、入手先をまとめておくとスムーズに進められるため、初期化前の作業としてやっておきましょう。
パソコン初期化のメリット、デメリット
こんなに面倒が多いパソコンの初期化ですが、得られるメリットは少なくありません。作業にかかる負担などのデメリットと比較して、初期化するかどうかを決めてください。
メリットとして大きいことのひとつは、パソコンの不安定な動作などを解消できる可能性があることです。長年の使用で動作の重さ、不安定さに悩んでいるのなら、面倒な手間を乗り越えて試してみる価値があるでしょう。
一方でデメリットとして、大きな負担がかかることと、初期化によって必ず不具合が解消するとは限らないという点があります。初期化はあくまでも可能性として試してみる手段のひとつで、確実な方法ではないのです。
データを失うリスクを抱えているのですから、初期化に大きなメリットがあるかどうかが実際に行う判断の分かれ目になるでしょう。
パソコンを初期化する手順

パソコンを実際に初期化する手順を紹介します。初期化そのものは大して難しくはなく、初期化する前後の作業に大きな負担がかかります。本当に初期化してよいのかどうかを考えてから、実際の作業に進んでください。
Windows10で初期化する手順
Windows10で初期化を進めるには、次のとおりに進めていきます。
1.Windowsボタンを右クリックする
2.メニューのなかから「設定」を選択する
3.設定の「更新とセキュリティ」⇒「回復」をクリックする
4.「このPCを初期状態に戻す」の「開始する」ボタンをクリックする
すると「このPCをリセットする」というウィンドウが表示されます。選択肢はふたつあり、「個人用ファイルを保持する」だとリフレッシュ、「すべて削除する」だと初期化です。
次にWindowsを再インストールする方法がふたつ表示されます。「クラウドからダウンロード」だとWindowsをダウンロードしてインストールし、「ローカル再インストール」だとストレージに保存されているWindowsを再インストールします。
再インストールの方法を選択すると、「追加の設定」ができます。現在の設定を変更したい場合は「設定の変更」をクリックすれば変更が可能です。
手順を進めていくと、初期化する準備が完了します。あとは「リセット」ボタンをクリックすれば、初期化がはじまります。初期化中は電源を切るなどの作業を行わず、完了するまで置いておきましょう。
Windows11で初期化する手順
Windows11で初期化を行うには、次のとおりに進めていきます。
1.Windowsボタンを右クリックする
2.メニューのなかから「設定」を選択する
3.設定の「システム」⇒「回復」をクリックする
4.回復オプションの「このPCをリセット」にある「PCをリセットする」ボタンをクリックする
「このPCをリセットする」というウィンドウが表示されたら、ふたつある選択肢のなかから「すべて削除する」をクリックします。「個人用ファイルを保持する」をクリックすると、リフレッシュが行われます。
Windowsの再インストールの方法には、「クラウドからダウンロード」と「ローカル再インストール」があります。どちらかを選択したら、「追加の設定」で「設定の変更」ができます。
そのまま手順を進めると「このPCをリセットする準備ができました」と表示され、「リセット」をクリックすると初期化がはじまります。初期化がはじまったら、電源などを切らないでください。ノートパソコンの場合は途中でバッテリーが切れないよう、電源ケーブルを接続しておきましょう。
NEC Directのおすすめパソコン
パソコンを初期化しても調子がよくならないのは、もう古くなっているのかもしれません。購入して5年以上も経つと、Windows以外にも機械的な部分で不具合が生じます。そういった場合は、買い替えが解決手段となります。NEC Directでは購入するパソコンのカスタマイズができるため、自分にとっての理想の一台を手に入れられるでしょう。
おすすめパソコン LAVIE Direct N13

LAVIE Direct N13は13.3型ワイド液晶ディスプレイを搭載した、コンパクトなノートパソコンです。
サイズが小さめなので持ち運びやすく、頻繁に外でパソコンを使用したい人にぴったりでしょう。さらに、NEC独自の落下試験、面加圧試験をクリアするなど、堅牢性にも優れているため安心して持ち運べます。バッテリーの駆動時間も最長で約18時間もあるため、途中でバッテリー切れを起こす不安もありません。
いろいろなところへパソコンを持ち出し、自由に使いこなしたい人におすすめです。またNEC Directなら、カラーにブラックを選択できます。
おすすめパソコン LAVIE Direct DT

より快適に作業をするのなら、デスクトップパソコンがおすすめです。ノートパソコンよりも高性能なパーツを搭載できるうえに、ディスプレイも大型のものを選べます。パソコンを外出先へ持っていくことがなければ、作業効率の面でもデスクトップパソコンがよいでしょう。LAVIE Direct DTはNEC Directだけで購入できる、高性能デスクトップパソコンです。
高性能なインテルの第13世代CPUを選択できるほか、メモリは最大64GBまで搭載可能ですのでストレスなく作業を行えるでしょう。マルチディスプレイも最大4台まで可能です。
安く買えるチャンスを見逃さない!アウトレットセールをチェック
パソコンは決して安い買い物ではないので、できるだけ安く買いたいとことです。しかし、CPUやメモリの選択を変更して価格を抑えようとすると、自分が望んでいたものとは違ったパソコンになってしまいます。
自分のほしいパソコンがイメージできているのであれば、NEC Directのアウトレットセールをチェックしてみましょう。アウトレットセールだとカスタマイズはできないものの、パソコンが安く販売されているため、求めているスペックに近いものがあればお得に購入できるのです。
定期的に販売されているパソコンは入れ替わっていますので、購入を検討している人はときどきチェックしてください。