パソコン(PC)を買い替えた時のデータ移行はどうやる?
準備や具体的な移行方法を徹底解説
2025.11.28(FRI)
2025.11.28(FRI)
買い替えたパソコンをこれまで通り使うには、データ移行をしなければなりません。パソコンのデータ移行にはさまざまな方法があり、手持ちの周辺機器や知識に応じて適切な方法を選択する必要があります。移行対象となるデータには、ドキュメントや写真などのファイルだけでなく、Windowsの設定やメールデータなど、古いパソコンに保存されているデータ以外も移行するべきものがあります。この記事では、パソコンのデータ移行に必要な準備から具体的な移行方法、移行後のセットアップまで、初心者でも分かりやすく解説します。
パソコンのデータ移行に必要な準備
パソコンのデータ移行に必要な準備は、以下の通りです。
- 移行するファイルを整理しておく
- 各種アカウント情報をメモしておく
- トラブルに備えてバックアップを取っておく
- 必要な道具や環境を用意する
- 使用中のソフトウエア・周辺機器が新しいパソコンで使えるか確認する
- バックアップや転送にかかる時間を把握しておく
- 有料ソフトのライセンスを確認しておく
- 買い替えたパソコンの初期設定をしておく
- 買い替えたパソコンをインターネットに接続する
- 買い替えたパソコンでWindows Updateを行う
各準備の内容を詳しく解説します。
移行するファイルを整理しておく
移行するファイルを整理しておくことは、データ移行をスムーズに行うために必要な準備です。移行前にデータを選別し、移行対象となるファイルを明確にしておきましょう。移行対象となるデータには、ドキュメント・写真・音楽・動画・アプリのデータなどがあります。不要なファイルを削除することで、移行作業の効率化につながります。消失しては困る重要なデータは確実に専用のフォルダにまとめ、フォルダ構成を整えてファイル名を分かりやすくしておくと新しいパソコンでの作業もスムーズです。また、重複ファイルの削除や古いバージョンのファイルの整理も忘れずに行いましょう。
各種アカウント情報をメモしておく
各種アカウント情報をメモしておくと、新しいパソコンでのセットアップを円滑に進められます。ブラウザやパスワード管理ツールに保存されている情報が移行されない可能性があるため、手動での記録がおすすめです。例えば、メール・SNS・オンラインストレージ・ショッピングサイトなどのログイン情報を事前に記録しておきましょう。記録する情報にはユーザー名・パスワード・秘密の質問・二段階認証の設定情報などが含まれます。メモした情報は安全な場所に保管し、他人の目に触れないよう注意が必要です。
トラブルに備えてバックアップを取っておく
トラブルに備えてバックアップを取っておくことは、データ移行を安全に行うために大切な準備です。データ移行中には、データの破損や消失といったトラブルが発生する恐れがあります。外付けのHDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)、USBメモリなどの外付けストレージか、クラウドサービスなどを利用してバックアップを取りましょう。外付けストレージは手持ちの物があれば便利ですが、故障には注意が必要です。クラウドストレージはGoogleドライブやOneDriveなどを活用すれば、インターネット経由でデータを保護できます。
バックアップには十分な容量を持つストレージが必要になるため、事前に必要な容量を計算しておきましょう。また、複数の方法でバックアップを取っておけば、より安心してデータ移行を進められます。
必要な道具や環境を用意する
データ移行を効率的に行うために、あらかじめ必要な道具や環境を用意しておきましょう。具体的な道具の例は以下の通りです。
- 外付けHDD/SSD
- USBメモリ
- LANケーブルやリンクケーブル
- クラウドサービスのアカウント
- データ移行ソフトウエア
- 電源ケーブル など
ノートパソコンの場合は新旧パソコンの電源確保も重要です。データ移行には時間がかかるため、両方のパソコンを安定して稼働させる必要があります。加えて、安定したインターネット環境の整備も欠かせません。Wi-Fi環境が不安定な場合は有線LANでの接続を検討して下さい。また、パソコンを2台並べて作業できるスペースも確保しておきましょう。
使用中のソフトウエア・周辺機器が新しいパソコンで使えるか確認する
使用中のソフトウエア・周辺機器が新しいパソコンで使えるか確認しておくと、移行後のトラブルを回避できます。ソフトウエアの対応OSは製品の公式Webサイトで確認でき、周辺機器のドライバの有無についてもメーカーのサポートページで調べることが可能です。例えば、プリンターやスキャナーなどはWindows 10からWindows 11への移行時にドライバが対応していない恐れがあります。互換性がない場合は代替ソフトウエアの検討やハードウエアの買い替えが必要になるため、事前の確認が大切です。
バックアップや転送にかかる時間を把握しておく
データ移行を計画的に進めるためにも、バックアップや転送にかかる時間を把握しておきましょう。データのバックアップや転送にかかる時間は、データ量や使用するメディアによって大きく異なります。また、単純にストレージのデータを移行するだけなら数分から数十分で完了しますが、パソコンの買い替えにはセットアップや初期設定、ソフトウエアのインストール、Windowsのアップデートなどさまざまな作業が発生します。仕事への影響を抑えるためにも、少なくとも数時間から1日程度の時間を設け、余裕を持って進めるようにしましょう。
有料ソフトのライセンスを確認しておく
有料ソフトのライセンスを確認しておくと、買い替え後のソフトウエア環境をスムーズに整えられます。有料ソフトウエアのライセンス情報であるシリアルキーや認証コードを事前に確認し、メモしておきましょう。また、買い替えたパソコンに移行できるかどうかも併せて確認することが重要です。ソフトウエアによっては、複数台のパソコンでの使用が制限されている場合があります。ソフトウエアの再インストール時には、正しい手順でライセンス認証を行う必要があるため、メーカーの公式サイトで認証方法を確認しておくと良いでしょう。
買い替えたパソコンの初期設定をしておく
データ移行をする前に、買い替えたパソコンの初期設定をしておく必要があります。新しいパソコンで、地域と言語の設定・時刻・キーボードレイアウト・プライバシー設定・ネットワーク設定・ユーザーアカウントの作成などの初期設定をしておきましょう。起動すると自動的に初期設定が開始されるため、手順にしたがって進めて下さい。初期設定を済ませておくことで、データ移行後すぐに作業を開始できます。また、初期設定を速く進めたい人は、PCメーカー設定やエクスペリエンスのカスタマイズなどはスキップすると良いでしょう。
買い替えたパソコンをインターネットに接続する
データ移行やソフトウエアのセットアップ、ライセンス認証などを進めるには、買い替えたパソコンをインターネットに接続する必要があります。Wi-Fiでの接続が一般的ですが、安定性を重視する場合は有線LANで接続すると良いでしょう。有線LANは配線が面倒ですが、無線LANのように通信が不安定になりにくいのがメリットです。LANポートがないノートパソコンでも、外付けアダプターを利用すれば有線LAN接続ができます。また、インターネット接続時にはMicrosoft Defenderの設定を確認し、セキュリティ対策を万全にしておくことも重要です。
買い替えたパソコンでWindows Updateを行う
買い替えたパソコンでWindows Updateを行うことで、システムを安全かつ最新の状態に保てます。更新プログラムは、設定画面のWindows Updateからチェックしましょう。手動でのアップデート手順は、「更新プログラムのチェック」をクリックし、利用可能な更新がある場合はダウンロードとインストールを実行します。アップデート後は再起動が必要な場合が多く、更新には数十分から数時間かかることもあるため、時間に余裕を持って作業を進めることが大切です。
【パソコンのデータ移行①】 古いパソコンに保存しているデータを移行する方法
新しいパソコンにデータを移行する主な方法は、以下の通りです。
- クラウドストレージを使う
- 外付けストレージ(HDD・SSD)やUSBメモリを使う
- リンクケーブルでパソコン2台を接続する
- クロスケーブルでパソコン2台を接続する
- LANに接続する
- 光学ディスク(DVD・Blu-ray)を使う
- データ移行ソフトを使う
- 専門業者にデータ移行を依頼する
各方法の特徴や手順について解説します。
クラウドストレージを使う
クラウドストレージでデータを移行するメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- インターネット環境があればどこからでもアクセスできる
- 自動バックアップ機能により紛失リスクを軽減できる
- 複数のデバイス間でのデータ同期が簡単にできる
- 物理的なストレージが必要ない
デメリット
- インターネット接続が必要になる
- アップロード・ダウンロードに時間がかかる場合がある
- データ容量によっては有料プランが必要になる
- セキュリティリスクが存在する
クラウドストレージは、パソコンのデータ移行において効率的な方法です。インターネット上のサーバーにデータを保存し、新しいパソコンからアクセスして取得する仕組みになります。主要なクラウドサービスには以下のようなものがあります。
- OneDrive(Microsoft)
- Google Drive(Google)
- Dropbox(Dropbox)
- iCloud(Apple)
クラウド利用時にはセキュリティ面での注意が必要です。二段階認証の設定や強力なパスワードの使用を心がけましょう。また、タイミングや設定次第でファイルの更新が反映されない場合があるため、きちんと同期しているか確認する必要があります。
One Driveでデータ移行する手順
OneDriveはWindows 11に標準搭載されており、Microsoftアカウントがあれば簡単に利用できます。無料プランでは5GBまでの容量を使えますが、データ量によっては有料プランの契約が必要になる場合があるため事前に確認しておきましょう。OneDriveを使用したデータ移行の手順は以下の通りです。
旧パソコンでのOneDrive設定手順
1.Microsoftアカウントを公式サイトで新規作成してサインインする
2.エクスプローラーを起動して「OneDrive」を選択する
3.移行したいフォルダをOneDriveフォルダに移動またはコピーする
※標準で「ドキュメント」「ピクチャ」のフォルダーがあるが、必要に応じて新規フォルダーを作成する
4.ファイルの同期が完了するまで待機する
5.ブラウザのOneDriveにもファイルがアップロードされていることを確認する
新パソコンでの同期方法
1.新しいパソコンで同じMicrosoftアカウントにサインインする
2.OneDriveアプリを起動し、同期設定を行う
3.必要なフォルダの同期を有効にする
4.ファイルの同期が開始されることを確認する
作業が終わったら、重要なファイルが正しく同期されているかチェックして下さい。前述した通り、OneDriveの無料プランは5GBと容量が限られているため、写真や動画などサイズの大きなファイルが多い場合は有料プランの契約を検討しましょう。Microsoft 365Personalであれば1TBまで利用可能になり、Microsoft Officeのアプリも含まれるためお得 です。また、データ移行中はパソコンの電源を切らないよう注意し、安定したインターネット環境で作業を進めましょう。
外付けストレージ(HDD・SSD)やUSBメモリを使う
外付けストレージやUSBメモリを使うメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット
- インターネット接続をせずに作業できる
- データ転送速度が比較的速い
- セキュリティリスクが低い
- 一度購入すれば継続的に利用できる
デメリット
- 物理的な破損や紛失のリスクがある
- 容量に制限がある
- 持ち運びが必要
外付けストレージやUSBメモリでのデータ移行は、インターネット環境に依存しない方法です。物理的な記録媒体を使用するため、セキュリティ面でも安心して利用できます。HDDは磁気ディスクを回転させてデータを読み書きする仕組みで、容量当たりの価格が安価ですがデータ移行に時間がかかります。一方、SSDは半導体メモリを使用しており、読み書きが高速で衝撃に強いのが特徴です。ストレージ選びでは、移行するデータ量に応じた容量と、転送速度を考慮して選択すると良いでしょう。
古いパソコンでデータをバックアップする(Windows 11のファイル履歴を使用)
古いパソコンでデータをバックアップするには、Windowsの「ファイル履歴」を活用します。この機能を利用するには外付けストレージが必要になるため、十分な容量のHDDやSSDを用意しておきましょう。Windowsの「ファイル履歴」機能でバックアップされるファイルは以下の通りです。
- ユーザーフォルダ内のドキュメント・写真・音楽・動画
- デスクトップに保存されているファイル
- お気に入りやブックマーク
- OneDrive(オフラインで使用できるファイルのみ)
ただし、著作権で保護されたデータや容量の多いテレビ番組の録画などはバックアップできない場合があります。また、インストールされているソフトウエア自体はバックアップされないため、別途再インストールが必要です。旧パソコンのデータをバックアップする手順は以下の通りです。
1.「スタート」を選択し、「すべて」をクリックする
2.「Windowsツール」を探してクリックする
3.「Windowsツール」にある「コントロールパネル」をダブルクリックする
4.表示された「コントロールパネル」の表示方法が「カテゴリ」になっていることを確認する
5.「システムとセキュリティ」の下にある「ファイル履歴でファイルのバックアップコピーを保存」をクリックする
6.ファイルを保存するストレージを接続する
7.「ファイル履歴」の画面になるので、「ドライブの選択」をクリックする
8.「ファイル履歴のドライブの選択」から指定するドライブを選択して「OK」をクリックする
※保存先をネットワーク上にする場合は「ネットワークの場所の追加」を選択・指定する
9.「ファイル履歴」の画面に戻り、「ファイル履歴はオンになっています」と表示されているとバックアップが始まっている
10.バックアップが終わると「コピー先」の欄に最後にコピーされた日時が表示される
11.指定したドライブにバックアップされているか確認する
バックアップ中はパソコンの電源を切らないよう注意し、安定した電源環境で実行しましょう。画像付きの解説は、以下の記事をご覧下さい。
Windows 11のファイル履歴でバックアップする手順
買い替えたパソコンでデータを復元する(Windows 11の「ファイル履歴」)
古いパソコンのファイル履歴を使って取ったバックアップを、新しいパソコンで復元していきます。復元する手順は以下の通りです。
1.前項の手順5まで進む
2.「ファイル履歴」の画面になるので、左側の「個人用ファイルの復元」をクリックする
3.バックアップをした日時ごとのファイルが表示されるので、矢印をクリックして復元したい日時のファイルを探す
※ファイルやフォルダーの内容を確認したい場合は、ダブルクリックをして下さい
4.復元したいフォルダーもしくはファイルを選択する
5.フォルダー単位で選択する場合は、復元するフォルダーを選択して下にある復元ボタンをクリックする。ファイル単位の場合、フォルダーをダブルクリックしてファイルを選択し、復元ボタンをクリックする(どちらも複数選択も可)
※復元したデータはバックアップした時のフォルダーに戻る。別のフォルダーに復元する場合は、復元マークを右クリックして「復元場所の選択」を選択して場所を設定する
6.復元先に同じファイル名が存在する場合は「ファイルの置き換えまたはスキップ」と表示されるのでどちらか選ぶ(スキップを選択するとそのファイルは復元されない)
7.復元したフォルダーが表示されるのでファイルを確認する
復元完了後は、重要なドキュメントや写真などが正しく復元されているか、必ず確認しましょう。画像付きの解説は、以下の記事をご覧下さい。
Windows 11のファイル履歴で復元する手順
リンクケーブルでパソコン2台を接続する
リンクケーブルでデータ移行するメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット
- インターネット接続が不要でデータ転送ができる
- 比較的高速にデータ転送ができる
- 専用ソフトで簡単にファイル転送ができる
- セキュリティリスクが低い
デメリット
- 専用のリンクケーブル購入が必要になる
- ケーブルの長さに制限がある
- 両方のパソコンで同時作業が必要になる
- 対応していないパソコンもある
パソコン2台のUSBポートに、専用チップ付きのリンクケーブル接続してデータを直接転送する方法です。リンクケーブルの接続手順は簡単で、まず両方のパソコンのUSBポートにケーブルを接続します。専用ソフトのインストールは、ケーブルに付属しているCD-ROMやダウンロードサイトから行って下さい。データ転送の操作は専用ソフトの画面上でドラッグ&ドロップするだけで完了し、転送速度も速いので時間もかかりません。
クロスケーブルでパソコン2台を接続する
クロスケーブルでパソコンのデータ移行を行うメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット
- 高速なデータ転送ができる
- 安定した接続環境を確保できる
- ネットワーク機器を介さず直接接続できる
- コストが比較的安い
デメリット
- ネットワーク設定の知識が必要になる
- 手動でIPアドレス設定が必要になる
- 共有設定の構築が難しい
クロスケーブルは、パソコン2台を接続してネットワーク経由でデータを転送する方法です。クロスケーブルを使用することで、2台のパソコンを直接接続し、高速なデータ転送が実現できます。ネットワーク設定では、両方のパソコンで同じサブネット内にIPアドレスを手動設定します。例えば、1台目を192.168.1.1、2台目を192.168.1.2に設定しましょう。その後、共有フォルダを作成してデータを移していきます。若干準備が難しいので、初心者やネットワーク設定をしたことがない人は他の方法を選択すると良いでしょう。
LANに接続する
LANに接続してデータを移行するメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 既存のネットワーク環境を利用できる
- 複数台のパソコンでの同時作業ができる
- データ転送が比較的速い
- 無線・有線どちらでも対応できる
デメリット
- ネットワーク設定の知識が必要になる
- セキュリティ設定に注意しなければならない
- ネットワーク環境に依存する
- 他の利用者からアクセスされる可能性がある
自宅や職場のネットワーク環境を活用して、パソコン間でファイルを移行できます。同一ネットワーク内でパソコンを接続し、共有フォルダ機能を使ってデータを移行する流れです。LANに接続するには、LANケーブルを使った有線接続とWi-Fiを使った無線接続があります。有線接続では安定した高速通信ができ、無線接続では配線の煩わしさがありません。同一ネットワーク内でパソコンを接続し、データを移行する手順は以下の通りです。
1.「コントロールパネル」を開いて「ネットワークとインターネット」をクリックする
2.「ネットワークと共有センター」を選択し、左側の「共有の詳細設定の変更」をクリックする
3.以下の設定を変更して「変更の保存」を選択する
- 「ネットワーク探索」をオン
- 「ファイルとプリンターの共有」をオン
- 「パブリックフォルダーの共有」をオン
- 「パスワード保護共有」をオフ
4.移行するフォルダやファイルを右クリックして「アクセスを許可する」→「特定のユーザー」を選択する
5.「Everyone」を選択して「追加」をクリックする
6.右側の「アクセス許可のレベル」にある▼をクリックして「読み取り/書き込み」にして「共有」を選択する
7.「ユーザーのフォルダーは共有されています。」と表示されたら「終了」をクリックする
8.エクスプローラーを開き、左側の「ネットワーク」をクリックして、該当するパソコンを選択してデータの移行を進める
データ移行後は必ず共有設定を無効にし、不要なアクセスがないようにしておきましょう。
光学ディスク(DVD・Blu-ray)を使う
光学ディスクを使うメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 長期保存に適している
- データの改ざんリスクが低い
- 比較的安価で購入できる
- ウイルス感染のリスクが少ない
デメリット
- 容量が限られている
- 書き込み・読み取りに時間がかかる
- 光学ドライブが必要
- きずが付くと読み取れなくなる
DVD・Blu-rayディスクなどの光学ドライブを活用して、データを保存・移行します。光学ドライブがないとデータの書き込みや読み取りはできませんが、外付けの光学ドライブがあれば問題ありません。DVDディスクの容量は片面1層で4.7GB、Blu-rayディスクは25GBと容量に違いがあります。データ移行には比較的時間がかかるため、余裕を持って作業することが大切です。また、大容量のデータを移行する場合は複数枚のディスクが必要になるため、事前に必要な枚数を計算しておくと良いでしょう。
データ移行ソフトを使う
データ移行ソフトを使うメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 詳しい知識が不要で簡単に利用できる
- ユーザーインターフェースが分かりやすい
- データ移行の取り消しができるソフトもある
- パソコンに内蔵されていることがある
デメリット
- ソフトの購入費用が必要な場合がある
- 移行時間が長くなる場合がある
- 対応していないファイル形式がある
データ移行ソフトを使うと、詳しい知識がなくても簡単にデータ移行ができるため、初心者にもおすすめです。多くの場合、ウィザード形式で操作手順が表示されるため、画面の指示にしたがって進めるだけで移行が完了します。パソコンにプレインストールされている場合もあるため、まずは確認してみることが大切です。NECの場合は「ファイナルパソコンデータ引越し for NEC」というソフトが標準で搭載されており、データやソフトウエアの移行を効率的に行えるでしょう。(※2012年10月以降発売の機種には基本的に搭載)
専門業者にデータ移行を依頼する
専門業者にデータ移行を依頼するメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 技術的な知識がいらない
- 安全にデータ移行できる
- トラブル時のサポートが受けられる
- 時間の節約になる
デメリット
- 費用がかかる
- データを第三者に預ける必要がある
- 業者選びが重要になる
専門業者への依頼は、技術的な不安や時間的制約がある場合の有効な選択肢です。データ移行に不安がある場合や時間がない場合は、プロの技術者に任せると良いでしょう。業者選びのチェックポイントには、実績・料金体系・セキュリティ対策・アフターサポートなどが挙げられます。依頼時は、移行するデータの明確化や重要ファイルの事前バックアップ、個人情報の取り扱い方法の確認などをしておきましょう。費用はデータ量で異なりますが、一般的なデータ移行で1万円から3万円程度が目安になります。
【パソコンのデータ移行②】Windowsの設定を移行する方法
Windowsの設定を新しいパソコンに移行するためには、Microsoftアカウントの同期機能を活用します。移行できる設定は、個人用設定・アクセシビリティ・言語設定と辞書・その他のWindowsの設定・アプリの設定情報などです。インターネットに接続した状態でMicrosoftアカウントにサインインして、同期設定を行います。Windows 10とWindows 11それぞれの手順は、以下の通りです。
Windows 10の手順
1.設定画面の「アカウント」をクリックする
2.「設定の同期」で同期する設定を選ぶ
Windows 11の手順
1.設定画面の「アカウント」をクリックする
2.「Windowsバックアップ」を選択し、同期する設定を選ぶ
この設定をしておくと、新しいパソコンでMicrosoftアカウントにサインインした時に、同 期した設定が適用されます。
【パソコンのデータ移行③】Webブラウザ設定を移行する方法
パソコンで使用していたWebブラウザの設定も、新しいパソコンに移行できます。ここでは、Google ChromeとMicrosoft Edgeの設定を移行する手順を解説します。
Google Chromeの設定を移行する
Google Chromeの設定を移行するには、Googleアカウントの同期機能を利用します。Googleアカウントで保存できるデータには、ブックマークやパスワード、閲覧履歴、拡張機能、設定情報などがあります。新しいパソコンでChromeを起動し、同じGoogleアカウントでログインするだけで設定が自動的に同期されるため簡単です。なお、プライベートモードでの閲覧履歴は同期されないため注意しましょう。同期設定はGoogle Chromeの設定画面にある「同期とGoogleサービス」から確認・変更できます。
Microsoft Edgeの設定を移行する
Microsoft Edgeも、Microsoftアカウントの同期機能を活用して設定を移行します。移行できるデータは、お気に入り・パスワード・拡張機能・閲覧履歴・アプリ・支払情報などです。手順は、旧パソコンでMicrosoftアカウントにログインした状態でMicrosoft Edgeを開き、同期を有効にして新しいパソコンでも同じMicrosoftアカウントでサインインするだけです。Edge設定画面の「プロファイル」から「同期」を選択し、同期したい項目を選択します。なお、会社や学校のアカウントを使用している場合は、組織のポリシーによって同期が制限される可能性があります。
【パソコンのデータ移行④】Microsoft IMEのユーザ辞書を移行する方法
Microsoft IMEのユーザー辞書も、新しいパソコンに移行できます。Microsoft IMEのユーザー辞書は、よく使う単語や専門用語・人名・地名などを登録して、文字入力を効率化する機能です。例えば「おつ」と入力して「お疲れ様でした」と変換したり、「かぶ」と入力して「株式会社」と変換したりする設定を保存できます。ユーザー辞書を手動で再登録するには膨大な時間がかかるため、移行しておくと良いでしょう。新しいパソコンにユーザー辞書を移行する手順は以下の通りです。(Windows 11)
旧パソコンでのエクスポート手順
1.タスクバーの「Microsoft IMEのアイコン(Aやあ)」をクリックする
2.「単語の追加」をクリックして左下の「ユーザー辞書ツール」を選択する
3.「ツール」→「一覧の出力」をクリックし、保存場所とファイル名を指定する
4.「保存」をクリックしてエクスポートを完了する
5.指定した保存場所にファイルがあるか確認する
新パソコンでのインポート手順
1.エクスポート手順の2まで進む
2.「ツール」→「テキストファイルからの登録」をクリックする
3.ユーザー辞書を保存する場所、テキストファイルを選択する
4.「開く」をクリックする
5.「終了」をクリックする
※既に登録済みの単語がある場合は「失敗個数」として表示される
6.ユーザー辞書データが復元されているか確認して終了する
エクスポートファイルのサイズが大きい場合は、処理に時間がかかることがあります。また、異なるバージョンのIME間では一部の単語が正しく移行されない可能性があるため、移行後に重要な単語が正しく登録されているか確認しましょう。
【パソコンのデータ移行⑤】Outlookのメールデータを移行する方法
(ローカル使用の場合)
Outlookをローカル環境で使用している場合は、移行作業が必要です。また、メールデータはパソコンのストレージに保存されているため、手動での移行作業が必要になります。一方、クラウドで使用している場合は、新しいパソコンでアカウントを設定すれば自動的に同期されるため移行作業は不要です。Outlookのメールデータを新しいパソコンに移行する方法は以下の通りです。
データファイルのエクスポート手順
1.旧パソコンのOutlookを起動し、設定画面から「ファイル」メニューを選択する
2.「開く/エクスポート」から「インポート/エクスポート」をクリックする
3.「ファイルにエクスポート」を選択し「次へ」をクリックする
4.「Outlookデータファイル(.pst)」を選択して、「次へ」をクリックする
5.エクスポートするフォルダ・ファイル名・パスワードを選択してエクスポートを実行する
新しいパソコンで復元するには、「インポート/エクスポート」の画面から移行するデータをインポートします。インポートの手順は以下の通りです。
新パソコンでのインポート手順
1.新しいパソコンのOutlookで「ファイル」メニューを開く
2.「開く/エクスポート」から「インポート/エクスポート」を選択する
3.「他のプログラムまたはファイルからのインポート」をクリックして「次へ」を選択する
4.「Outlookデータファイル(.pst)」を選び、「次へ」をクリックする
5.「参照」を選択してインポートするデータを指定して「次へ」をクリックすると完了
【パソコンのデータ移行⑥】iTunesのデータを移行する方法
iTunesは、Appleが提供するメディアプレーヤーです。iTunesで長年蓄積してきた音楽ライブラリやプレイリスト、ポッドキャストやオーディオブックなども新しいパソコンに移行できます。具体的には、音楽ファイルやプレイリスト、再生回数、レート設定、アートワーク情報などのデータが挙げられます。単純に音楽ファイルをコピーするだけではプレイリストや再生情報が失われてしまうため、適切な手順で移行しましょう。旧パソコンでのiTunesフォルダのバックアップ手順と、新パソコンでの復元手順は以下の通りです。
旧パソコンでのバックアップ手順
- まずはファイルをまとめる
1.古いパソコンでiTunesを開く
2.「ファイル」→「ライブラリ」→「ライブラリを整理」に進み、「ファイルを統合」にチェックを入れて、「OK」を選択する
※ファイルのコピーがiTunesフォルダに置かれる
- ライブラリとメディアファイルをバックアップする
1.古いパソコンのiTunesアプリを開き、「編集」→「環境設定」を選択する
2.上のタブにある「詳細」をクリックして、「iTunesのメディアフォルダの場所」に表示されているiTunesメディアフォルダの場所をメモする
3.iTunesを終了する
4.エクスプローラーのiTunesフォルダに移動する
5.iTunesフォルダを外部ストレージにドラッグ&ドロップする
新パソコンでの復元手順
1.新しいパソコンにiTunesをインストールし、最新バージョンであることを確認する
2.「ファイル」→「終了」を選択する
3.バックアップと取った外部ストレージを新しいパソコンにつなぎ、エクスプローラーからiTunesフォルダを内部ストレージに移動させる
※iTunesフォルダは、[ユーザフォルダ名]\Music\iTunes\iTunes Mediaに戻しておく
4.Shiftキーを押しながらiTunesを起動して「ライブラリを選択」をクリックする
5.内部ストレージに移動したiTunesフォルダをクリックし、iTunes Library.itlファイルを選択する
買い替えたパソコンにデータ移行する際の注意点
買い替えたパソコンにデータを移行する際の注意点は、以下の通りです。
- 利用中のソフトウエアは移行できないケースがある
- 買い替えたパソコンのストレージ容量を確認する
- データの移行中に再起動をしない
- パソコン内部の全ドライブを確認する
- ノートパソコンはACアダプターを接続して実行する
- データ移行後に漏れがないか確認する
- 会社のパソコンのデータ移行はセキュリティ対策を行う
各注意点を詳しく解説します。
利用中のソフトウエアは移行できないケースがある
利用中のソフトウエアは移行できないケースがあるため、注意が必要です。一部のソフトウエアは、新しいパソコンで再インストールが必要な場合があります。ソフトウエアの種類によって異なるため、事前に確認しておきましょう。パッケージ版のソフトをインストールする場合は、インストールディスクが必要です。ディスクが破損していたり紛失していたりする場合は、新しいパソコンでの利用ができないことがあります。ダウンロード版のソフトでは、ダウンロードリンクやアカウント情報・ライセンスキー・シリアルコードなどが必要です。購入時のメール確認やアカウント情報の整理を事前に行っておきましょう。
また、古いパソコンにインストールしていたMicrosoft Officeは、新しいパソコンで使えないケースもあります。購入時に入っていたプレインストール版は、別のパソコンへの移行はできません。Microsoft 365のようなサブスクリプション版であれば、同じアカウントで新しいパソコンでも利用できます。このように、ソフトウエアによって対応が異なるため、移行できるかを事前に調べておきましょう。
買い替えたパソコンのストレージ容量を確認する
新しいパソコンのストレージ容量が、移行するデータ量に対して十分かを確認する必要があります。容量不足の場合、移行作業が途中で停止したり、重要なデータが移行できなかったりする危険性があるため要注意です。例えば、写真や動画などの大容量ファイルが多い場合は、数百GBから1TB以上の容量が必要になることもあるでしょう。容量不足の場合の対策として、不要なデータの削除や外部ストレージの活用が効果的です。移行前に旧パソコンで不要なファイルを削除し、移行対象データを絞り込むことで容量を節約できます。また、外付けストレージやクラウドストレージを併用することで、容量不足を解決することも可能です。
データの移行中に再起動をしない
データ移行中にパソコンを再起動すると、データの破損や移行失敗の原因となる可能性があるため注意しましょう。移行中に画面の変化がない場合でも、むやみに再起動するのは危険です。プロセスの途中で強制的に再起動すると、トラブルの原因になります。移行作業は数時間以上かかることがあるため、処理が完了するまで辛抱強く待ちましょう。また、データ移行中に他の作業を進めると移行時間が長くなる恐れがあるため、移行中にパソコンへ負荷をかけるのは避けて下さい。
パソコン内部の全ドライブを確認する
パソコン内部の全ドライブを確認し、データの見落としがないようにしましょう。データ移行時には、Cドライブ以外のDドライブやEドライブなど、他のドライブにも移行すべきデータが残っているケースがあります。各ドライブのデータを整理し、必要なものをまとめて漏れがないようにしましょう。エクスプローラーで各ドライブを開き、保存されているファイルの種類や重要度を確認して下さい。また、システムファイルや一時ファイルなどの不要なデータは移行対象から除外し、必要なデータのみを選択することも大切です。
ノートパソコンはACアダプターを接続して実行する
ノートパソコンでデータ移行を行う時は、ACアダプターを接続して作業することが重要です。データ移行中のバッテリー切れによる中断はリスクがあるため、安定した電源供給が欠かせません。また、データ移行作業は数時間かかる場合があるため、スリープや電源オフにならないように設定を変更することも大切です。コントロールパネルの電源オプションから、電源プランを「高パフォーマンス」に変更し、ディスプレイの電源を切る時間やスリープ状態に移行する時間を「適用しない」に設定します。長時間の移行作業に備え、安定した電源供給を確保することで、データの破損や移行失敗を防げるでしょう。
データ移行後に漏れがないか確認する
データ移行後は、漏れなく移行ができているか最終チェックをします。移行元のパソコンと比較して、全ての必要なデータが正しく移行されているかを確認します。ドキュメント・写真・音楽・動画・メールデータなどの重要なファイルは必ずチェックしましょう。移行先のパソコンでファイル数やフォルダ構成を確認し、元のパソコンと一致しているかチェックします。移行漏れがあった場合は、必要なファイルのみあらためて移行しましょう。移行ソフトのログ画面やエラー表示も確認し、正常に完了したかどうかを判断することも大切です。
会社のパソコンのデータ移行はセキュリティ対策を行う
業務用パソコンのデータ移行時は、情報漏えいを防ぐためのセキュリティ対策が必要です。会社の機密情報や個人情報を扱うため、適切な対策を講じることが重要になります。データの暗号化ではWindows 11 ProのBitLockerを活用し、ストレージ全体を暗号化します。暗号化することで内部情報が確認できない状態になり、物理的な窃盗被害にあってもリカバリキーが無い限りデータは漏えいしません。
また、アクセス権の設定では、移行先パソコンで適切なユーザー権限を設定し、不要なアクセスを制限しましょう。暗号化機能のついた外付けHDDやSSDを使用するのも有効な手 段です。移行作業前に会社のセキュリティポリシーを確認し、規定に従った方法で作業を進めるようにしましょう。
買い替えたパソコンで行うデータ移行以外のセットアップ
買い替えたパソコンで行うデータ移行以外のセットアップは、以下の通りです。
- 周辺機器を接続する
- 周辺機器のドライバーをインストールする
- 利用するソフトウエアをインストールする
- 利用しているサービスにログインする
新しいパソコンを以前と同じように利用するために必要なセットアップなので、必ず実行しておきましょう。
周辺機器を接続する
周辺機器の接続は、新しいパソコンを快適に使用するための基本的なセットアップ作業です。プリンター・スキャナー・外付けストレージなど、必要な周辺機器を新しいパソコンに接続しましょう。USBポートに接続する場合は、周辺機器を接続してからパソコンの電源を入れます。Bluetooth接続では、設定画面からBluetoothをオンにし、機器をペアリングモードにして接続しましょう。接続後はデバイスマネージャーで機器が正常に認識されているかを確認し、エラー表示がないかチェックします。
周辺機器のドライバーをインストールする
接続した周辺機器を正常に動作させるためには、ドライバーのインストールが必要です。ドライバーは、パソコンと周辺機器を橋渡しする重要なソフトウエアになります。Windows 11では多くの機器が自動認識されますが、古い機器や専門的な機器では手動インストールが必要な場合もあるため注意が必要です。メーカーの公式サイトから、使用しているパソコンのOSに対応したドライバーをダウンロードしましょう。ダウンロードしたファイルを実行し、画面の指示にしたがってインストールを進めます。インストール後は機器が正常に動作するか確認しましょう。
利用するソフトウエアをインストールする
旧パソコンと同様の作業環境を構築するために、利用するソフトウエアをインストールしましょう。フリーソフトの場合はフォルダごとコピーするだけで動作する場合もありますが、レジストリ(設定情報を格納するデータベース)を使用するソフトは再度インストールが必要です。市販ソフトの場合は、ディスクまたはWebサイトからダウンロードしてインストールしましょう。ライセンス認証やシリアルコードが必要なケースもあるため、事前に準備しておいた情報を使用します。
利用しているサービスにログインする
利用しているサービスにログインしておくと、新しいパソコンですぐに各種サービスを利用できるようになります。例えば、メールやクラウドストレージ、SNS、ショッピングサイトなど、日常的に利用している各種サービスにログインしましょう。あらかじめメモしておいたログイン情報を参考にして、ユーザー名とパスワードを入力します。二段階認証を設定しているサービスでは、スマートフォンのアプリで認証コードを確認する必要があります。ログイン後は各サービスの設定画面で通知設定やプライバシー設定を確認し、必要に応じて調整を行いましょう。
データ移行後の古いパソコンを処分する方法
古いパソコンの処分は、以下の手順を踏むことが大切です。
- リサイクルマークを確認する
- データを完全に処分する
- 処分方法を決めて手続きを行う
- 状態によっては売却もできる
それぞれの項目を具体的に解説します
PCリサイクルマークを確認する
PCリサイクルマークとは、廃棄する際のリサイクル料金が必要なく、メーカーが無償で回収・リサイクルすることを示すもので、2003年10月以降の製品に貼られています。パソコンの底面や背面に貼り付けられているので、旧パソコンに付いているか確認しましょう。マークが付いている場合は製造メーカーが無料で回収してくれますが、マークがない場合は回収費用の支払いが必要になります。料金は、一般的なパソコンや液晶ディスプレイで3,000~4,000円程度です。
データを完全に処分する
個人情報の漏えいを防ぐためにも、旧パソコンに残っているデータは完全に消去する必要があります。ファイルを削除しただけでは、専用ソフトでデータを復元される危険性があるため注意が必要です。専用のデータ消去ソフトを使用すれば、データを複数回上書きして復元不可能な状態にできるでしょう。もしくは、物理的にストレージを破壊する方法もあります。重要なデータが含まれている場合は、専門業者にデータ消去を依頼することも検討しましょう。
処分方法を決めて手続きを行う
旧パソコンの処分方法には、以下のような選択肢があります。
- メーカーが回収
- 自治体が回収
- 専門業者に依頼
- 家電量販店が回収
メーカー回収は、PCリサイクルマークがあれば無料で回収してもらえます。メーカーのWebサイトから申し込みを行い、指定された方法で発送しましょう。メーカー回収は、適切に処分してくれる安心感もあります。自治体の回収では、小型家電リサイクル法に基づいて回収ボックスに投入する方法が一般的です。ただし、サイズ制限があるため事前に確認が必要になります。
専門業者への依頼では、データ消去から処分まで一括で対応してもらえる場合があります。費用はかかりますが確実な方法です。家電量販店でも回収サービスを提供している場合があり、下取りでの引き取りにも対応しています。処分時の注意点は、データ消去がサービスに含まれた専門業者以外は、自分で消去しなければならないことです。もし、比較的新しくまだ使用できるパソコンを処分する場合は、次項で紹介する売却を検討しましょう。
状態によっては売却もできる
状態によっては、処分予定のパソコンを売却できることもあります。旧パソコンがまだ使用できる状態であれば、売却や下取りの選択肢があります。パソコンの年式・性能・外観の状態によって価値が決まるため、確認してみると良いでしょう。以下は、売却方法ごとのメリット・デメリットをまとめた表です。
| 売却方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| パソコンメーカーや販売店の下取り | ・手続きが簡単 ・古いパソコンでも割引されることがある ・新品購入と同時に処理できる |
・買取価格が低い場合がある ・価格交渉の余地が少ない ・古い機種は対象外の場合がある |
| リサイクルショップ | ・即座に現金化できる ・店舗で直接査定してくれる |
・買取価格が低い傾向にある ・データ消去は自己責任 |
| フリマ・オークション | ・高値で売却できる可能性がある ・自分で価格設定できる |
・売却まで時間がかかる ・トラブルのリスクがある |
データ移行ソフト付き!買い替えにおすすめのNECパソコン
NECのパソコンには、データ移行ソフトがインストールされています。また、購入時にスペックをカスタマイズできるBTO(Build To Order)に対応可能です。ここからは、NECのおすすめパソコンをご紹介します。
コンパクトでハイパフォーマンスな「LAVIE Direct N15 Slim」
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LAVIE Direct N15 Slimは、コンパクトながら高性能な15.3型ノートパソコンです。薄型で軽量なボディを採用していることに加え、アメリカ国防総省の品質基準であるMIL規格に準拠しており堅牢性も優れています。また、CPUには高性能なAMD Ryzen™ 3/5/7を選択でき、用途に合ったパフォーマンスを得られます。データ移行に便利な「ファイナルパソコンデータ引越し for NEC」も標準搭載されているため、古いパソコンからのデータ移行もスムーズに進められるでしょう。
| OS | Windows 11 (Home/Pro) |
|---|---|
| CPU | AMD Ryzen™ (3 7335U/5 7535HS/7 7735HS) |
| グラフィックボード(GPU) | AMD Radeon™ 680M グラフィックス/AMD Radeon™660M グラフィックス(どちらもCPUに内蔵) |
| メモリ | 8〜24GB |
| ストレージ(SSD) | 256GB〜2TB |
| ディスプレイ | 15.3型 ワイド LED IPS液晶(広視野角・高輝度・ノングレア)(WQXGA) |
| 外部インターフェイス | ・USB Type-C × 1(USB Power Delivery3.0対応)(パワーオフUSB充電機能付き)(DisplayPort出力機能付き) ・USB Type-A × 2 ・HDMI × 1 ・LAN × USB-LAN変換アダプタ(RJ45×1に変換可能)/無し ・SDメモリーカードスロット×1 ・ヘッドフォンマイクジャック × 1 |
| 重量 | 約1.6kg |
| バッテリー駆動時間(アイドル時) | 約13.3〜約14.6時間 |
高性能&高機能な「LAVIE Direct SOL」
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LAVIE Direct SOLは、Z世代をターゲットに開発された革新的なモバイルノートパソコンです。スタイリッシュなノイズレスデザインと、汚れやきずが付きにくいシルクタッチコートを採用しており、美しい外観で長期利用できます。また、AIによる節電機能を搭載し、長時間のバッテリー駆動も可能です。バッテリーをいたわるスマート充電にも対応しており、劣化を抑制できます。約1.2kgと軽く、持ち運びがしやすいため、移動が多い大学生や社会人にもおすすめです。
| OS | Windows 11 (Home/Pro) |
|---|---|
| CPU | インテル® Core™ Ultra(7-258V/7-256V/5-228V/5-226V) |
| グラフィックボード(GPU) | インテル® Arc™ 140V/130V GPU (プロセッサーに内蔵) |
| メモリ | 16〜32GB(デュアルチャネル対応) |
| ストレージ(SSD) | 256GB〜1TB |
| ディスプレイ | 13.3型ワイド スーパーシャインビューLED IPS液晶(広視野角・高輝度・高色純度・タッチパネル)(WUXGA: 1920x1200) |
| 外部インターフェイス | ・USB Type-C × 3 ・ヘッドフォンマイクジャック × 1 |
| 重量 | 約1,197g |
| バッテリー駆動時間(アイドル時) | 約34.3時間 |
大画面で作業がはかどる「LAVIE Direct A27」
商品詳細はこちら
LAVIE Direct A27は、27型の大画面が魅力の高性能オールインワンデスクトップパソコンです。広い視野角を持つ27型ワイド フルHD IPS液晶を搭載し、斜めの角度から見ても美しい映像が楽しめます。大画面ながら、スリムなデザインなので省スペースに使用できるのも魅力です。また、画面の高さと角度を簡単に変えられるため、見やすい位置で使用できます。さらに、臨場感のある音を提供するYAMAHAサウンドシステムを搭載しており、エンタメをより一層楽しめるのもメリットです。
| OS | Windows 11 (Home/Pro) |
|---|---|
| CPU | Intel® Core™( i7-1355U/i5-1335U) |
| グラフィックボード(GPU) | Intel® Iris Xe グラフィックス/Intel® UHDグラフィックス(プロセッサーに内蔵) |
| メモリ | 8〜32GB |
| ストレージ(SSD) | 256GB〜2TB |
| 外部インターフェイス | ・USB Type-C × 1 ・USB Type-A × 3(内1ポートはパワーオフUSB充電機能付き) ・HDMI × 1 ・LAN × 1 ・ヘッドフォンマイクジャック × 1 ・SDメモリーカードスロット×1 |
| 画面サイズ | 27型ワイド スーパーシャインビューLED IPS液晶(広視野角・高色純度)(フルHD) |
| 重量(本体のみ) | 約11.0kg |
パソコンのデータ移行は慎重に進めよう!
パソコンのデータ移行を成功させるためには、事前の準備が欠かせません。移行するファイルの整理や各種アカウント情報のメモ、バックアップの作成、必要な道具の用意などを行いましょう。移行方法はクラウドストレージ・外付けストレージ・データ移行ソフト・専門業者への依頼など複数の選択肢があります。移行作業中は電源を切らず、完了後は移行漏れがないか確認することも大切です。また、Windowsの設定やWebブラウザ設定、メールデータなどファイル以外のデータ移行も忘れずに行い、新しいパソコンで快適に作業できる環境を整えましょう。
NECは、CPUやメモリ容量などをカスタマイズできるBTOパソコンを製造・販売しています。データ引越しソフトもインストールされているので、買い替え時も安心です。詳しい製品情報は、以下の公式サイトでチェックしてみて下さい。
NEC LAVIEの公式サイトはこちら



