パソコンのSSDを増設するには?
必要な基礎知識や手順を徹底解説!
2026.04.27(MON)
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パソコンのSSDの容量が足りなくなった時は、増設や交換をすることで容量を確保できます。SSDには外付けタイプと内蔵タイプがある他、規格や容量など確認すべき項目があるため慎重に選ぶことが大切です。また、自分で増設・交換する場合は、故障するリスクがあるため注意点を把握しておく必要があります。この記事では、SSDの増設と交換の違いや外付けタイプと内蔵タイプの特徴、購入時のポイントや増設手順、初期化の方法、認識されない時の対処法まで詳しく解説します。SSDの増設を検討している人はぜひ参考にして下さい。
目次
SSD(ソリッドステートドライブ)の「増設」と「交換」の違い
増設は、既存のストレージはそのままにして新しいSSDを追加することです。パソコン内にストレージが2台以上搭載された状態になるため、全体の容量が増えます。一方、交換は既存のストレージを取り外して新しいSSDに置き換える方法です。容量の大きなSSDに交換すれば使える容量は増えますが、OSやデータを新しいSSDに移行する作業が必要になります。増設の場合は既存データをそのまま使い続けられるメリットがありますが、パソコンに空きスロットがあることが条件です。交換であれば空きスロットがない場合でも実施できますが、データ移行の手間がかかる点に注意しましょう。
SSDの増設には「外付けタイプ」と「内蔵タイプ」がある
SSDの増設には外付けタイプと内蔵タイプがあります。ここでは、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
外付けタイプのメリット・デメリット
外付けタイプの主なメリットは以下の通りです。
- 工具不要で接続するだけで使える手軽さ
- 複数のパソコンで使い回せる利便性
- パソコンを開ける必要がないためメーカー保証に影響しない
デメリットは以下の通りです。
- 内蔵タイプと比較してデータ転送速度が遅い可能性がある
- USBポートを占有する
- 持ち運び時に破損や紛失のリスクがある
外付けタイプは、初心者や手軽にストレージを増やしたい人に向いています。データのバックアップ用途にも使いやすいため、大切なファイルを定期的に保存したい場合にもおすすめです。仕事のファイルを自宅と職場のパソコンで共有したい時や、写真データを別のパソコンに移したい時などにも便利です。取り外しが簡単なため、使わない時は収納しておけば机を広く使えます。
内蔵タイプのメリット・デメリット
内蔵タイプの主なメリットは以下の通りです。
- NVMe接続による高速なデータ転送ができる
- パソコン内部に収まるため机がすっきりする
- USBポートを消費しない
デメリットは以下の通りです。
- パソコンを分解する必要があり技術的な知識が求められる
- 分解によりメーカー保証が無効になる可能性がある
- ノートパソコンでは増設できないモデルが多い
内蔵タイプは、高速なデータアクセスが必要な動画編集やPCゲームなどの用途におすすめです。保証が無効になるかはメーカーによって異なるため、作業前に確認しておきましょう。パソコンの内部構造を理解している中級者以上向けの方法です。
内蔵タイプの増設は専門業者への依頼も検討する
パソコンの分解や内部パーツの取り付けに不安がある場合は、専門業者に依頼する選択肢もあります。専門業者に依頼することで、作業ミスによるパーツ破損のリスクを回避できます。自分で作業する場合、静電気による故障などが考えられるため、不安がある人は専門業者がおすすめです。業者選びの際は、作業実績や口コミを確認しましょう。費用は作業内容によって異なり、パーツ代とは別に作業料金が発生するため、あらかじめ見積もりを取っておくと安心です。
増設用のSSDを購入する時のポイント
増設用のSSDを購入する時のポイントは、以下の通りです。
- ストレージの規格を確認する
- 容量を確認する
各ポイントの重要性や選び方について解説します。
ストレージの規格を確認する
内蔵SSDと外付けSSDには、それぞれ複数の規格があり、特性が異なります。増設を検討する際は、パソコンが対応している規格を確認することが重要です。規格による違いを理解すれば、用途に合ったSSDを選択できるでしょう。ここでは、内蔵・外付けそれぞれの規格について解説します。
接続できる内蔵SSDの規格はマザーボードによって異なる(mSATA・M.2など)
増設できる内蔵SSDの規格は、マザーボードの種類によって決まります。主な内蔵SSDの規格は、2.5インチやmSATA、M.2の3種類です。2.5インチSSDはSATAケーブルで接続するタイプで、多くのデスクトップパソコンやノートパソコンに対応しています。mSATAはコンパクトなサイズが特徴で、薄型ノートパソコンなどに採用されていますが、現在は減少傾向です。
現在の主流はM.2で、基板を直接マザーボードに挿し込むため省スペースで搭載できます。M.2にはSATA接続とNVMe接続の2種類があり、NVMe接続の方が高速なデータ転送が可能です。購入前にパソコンの仕様書やマザーボードの対応規格を確認し、適合する製品を選びましょう。
外付けSSDの接続規格によって速度が異なる
外付けSSDの接続規格は、主にUSB Type-A、USB Type-C、Thunderboltなどがあります。USB Type-Aは従来からある長方形の端子で、多くのパソコンに搭載されています。USB Type-Cは小判型の端子で、上下を気にせず接続できるのが利点です。ThunderboltはApple製品などに搭載されており、高速なデータ転送ができます。また以下のように、USB規格によって転送速度が異なります。
| USB規格 | 最大転送速度 |
|---|---|
| USB 3.0 USB 3.1 Gen 1 USB 3.2 Gen 1 |
5Gbps |
| USB 3.1 Gen 2 USB 3.2 Gen 2 |
10Gbps |
| USB 3.2 Gen 2×2 | 20Gbps |
| USB 4 | 40Gbps |
パソコンのUSBポートが対応している規格に合わせて選ぶことで、SSDの性能を最大限に活かせます。
容量を確認する(256GB・512GB・1TB・2TBなど)
SSDの容量は、256GB・512GB・1TB・2TB・4TB以上などさまざまな選択肢があります。OSやアプリのみであれば256〜512GBで十分でしょう。写真や動画をたくさん保存する場合は、1TB以上がおすすめです。動画編集やPCゲームなどで大容量データを扱う場合は2TB以上も検討しましょう。例えば、ビデオカメラで4K動画を撮影した場合、コーデックやビットレートによって異なりますが、1分当たり500MB〜1GB程度、フルHD動画は1分当たり100〜150MB程度のファイルサイズになります。
また、PCゲームでは1本当たり50〜100GBを超える作品も珍しくありません。ストレージは容量が大きいほど価格は高くなります。予算が少ない場合は、後からの増設も検討するとよいでしょう。
内蔵SSDを増設するための準備
内蔵SSDを増設する際は、以下の準備をしておきましょう。
- 増設に使用する物を準備する
- パソコンの電源を切り放電作業を行う
- 作業場所を確保する
各準備の詳細について解説します。
増設に使用する物を準備する
内蔵SSDを増設する際に必要な物は、SSDの種類によって異なります。共通して必要な物は以下の通りです。
- 増設するSSD本体
- プラスドライバー(精密ドライバーセット)
- エアダスター
- 静電気防止の手袋やリストバンド
- パソコンの説明書
静電気は精密パーツに損傷を与える可能性があるため、静電気防止手袋や静電気防止リストバンドはできるだけ用意しておきましょう。2.5インチSSDの場合に必要な物は以下の通りです。
- SATAケーブル
- SATA電源ケーブル(電源ユニットから取れる場合は不要)
- 固定用のネジ(パソコンやマザーボードに付属していることが多い)
デスクトップパソコンの多くは3.5インチベイを搭載しているため、2.5インチSSDをそのまま取り付けられません。2.5インチSSDを3.5インチスロットに取り付ける場合は、変換マウンタやブラケットが必要な場合があります。M.2 SSDの増設に必要なのは固定用のネジやスペーサーですが、マザーボードに付属のネジやスペーサーを使用するため、別途購入する必要はほとんどありません。作業前に全ての物を揃えておけば、スムーズに増設作業を進められます。
パソコンの電源を切り放電作業を行う
パソコン内部に残留している電気を放電させることで、安全に作業できます。放電の一般的な手順は以下の通りです。
1.電源ケーブルを抜き、モニターやキーボードなどの周辺機器を全て取り外す
2.バッテリーを取り外せるノートパソコンの場合はバッテリーを外す
3.電源ボタンを数回または数十秒間押す
電源ボタンを押すことで、内部に残っている電気が放出されます。放電作業により静電気によるパーツ破損のリスクを減らせるため、必ず実行しておきましょう。作業前に金属製の机や家電に触れて、自身の静電気も除去しておきます。
NEC製品の放電作業についてはこちら
作業場所を確保する
作業前に、十分な明るさと広さのあるスペースを確保しておきましょう。作業場所が狭いと、パソコンをぶつけてしまったり作業効率が落ちてしまったりする恐れがあります。カーペットなど、静電気が発生しやすい場所は避けることも重要です。また、小さなネジなどを紛失しないよう、パーツトレイや小皿を用意します。整理整頓された環境で作業することで、ミスを防げます。
デスクトップパソコンにSSDを増設する手順
ここからは、デスクトップにSSDを増設する手順を、2.5インチ・M.2それぞれ解説します。一般的な手順になっているため、モデルによっては細かな手順が異なる場合があります。
2.5インチSSDの増設手順
2.5インチSSDの増設手順は以下の通りです。
1.パソコンケースのサイドパネルを開ける
2.SSDの取り付け位置を確認する
3.2.5インチSSDをドライブベイまたはマウンタに固定する
4.SATAケーブルをSSD・マザーボードに接続する
5.電源ケーブルをSSDに接続する
6.ケーブルの取り回しを整える
7.ケースを閉じる
ケーブルの接続には向きがあるため、無理に差し込まないようにしましょう。ネジの締め過ぎにも注意が必要です。締め過ぎるとパーツを破損させる可能性があるため、適度な力加減で固定します。ケーブルは内部の冷却ファンに干渉しないよう整理することも大切です。ファンにケーブルが接触すると異音の原因になったり、冷却性能が低下したりするため、結束バンドなどでまとめておくとよいでしょう。
M.2 SSDの増設手順
M.2 SSDをデスクトップパソコンに増設する手順は以下の通りです。
1.パソコンケースのサイドパネルを開ける
2.マザーボードのM.2スロットの位置を確認する
3.必要に応じてスロットのネジや放熱板を外す
4.M.2 SSDを斜めに差し込む
5.SSDを寝かせてネジで固定する
6.放熱板を元に戻す
7.ケースを閉じる
M.2 SSDは斜め約30度で差し込み、カチッと音がするまで押し込みましょう。差し込みが浅いと認識されないため、しっかりと奥まで挿入します。スロットの位置やヒートシンクの有無はマザーボードによって異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。マザーボードによっては複数のM.2スロットがあり、スロットごとに対応する規格が異なる場合もあるため、説明書で確認が必要です。
ノートパソコンにSSDを増設・交換する手順
ノートパソコンは機種によって内部構造が大きく異なるため、必ず取扱説明書を確認しましょう。バッテリーを取り外せる機種は、作業前に必ず外します。ノートパソコンは精密で繊細なため、デスクトップパソコンよりも慎重な作業が求められます。また、ノートパソコンの多くは増設スロットが限られている、または非対応なため、事前に仕様を確認することが重要です。メーカーのWebサイトや製品仕様書で対応状況を調べておくとよいでしょう。
2.5インチSSDの増設・交換手順
ノートパソコンに2.5インチSSDを増設または交換する手順は以下の通りです。
1.裏蓋のネジを外す
2.裏蓋を開ける
3.既存のストレージを確認する
4.増設の場合は空きベイにSSDを取り付ける
5.交換の場合は既存ドライブを取り外してSSDに交換する
6.裏蓋を閉じてネジを締める
ノートパソコンは小さなネジが多いため、紛失に注意しましょう。ネジの種類や長さが異なることもあるため、どの位置のネジか分かるように管理します。また、薄型で繊細なフレキシブルケーブルなどに触れないよう注意が必要です。力を入れ過ぎるとケーブルが断線する可能性があるため、丁寧に作業します。既存ドライブを取り外す際は、固定されている金具やコネクタの形状を確認してから慎重に外しましょう。
M.2 SSDの増設・交換手順
ノートパソコンにM.2 SSDを増設または交換する手順は以下の通りです。
1.裏蓋を開ける
2.M.2スロットの位置を確認する
3.スロットのネジを外す(交換の場合は既存SSDを取り外す)
4.新しいM.2 SSDを斜めに差し込む
5.SSDを寝かせてネジで固定する
6.裏蓋を閉じる
ノートパソコンのM.2スロットは狭いスペースにあることが多く、作業には細心の注意が必要です。周辺のパーツに触れないよう慎重に進めましょう。M.2 SSDは小さく落下させると見つけにくいため、作業中は手元をしっかり確認しながら進めることが大切です。交換の場合は既存SSDを取り外す前に、データのバックアップを取っておきましょう。
増設したSSDを使うには初期化(フォーマット)が必要
新しく増設したSSDはそのままでは使えず、初期化(フォーマット)という作業が必要です。Windows 11でフォーマットする手順は以下の通りです。
1.「スタートボタン」を右クリックして「ディスクの管理」を選択する
2.初期化されていないディスクが表示されたら「ディスクの初期化」画面でパーティションスタイルを選択する(2TB以上の容量ではGPTを、2TB未満ではMBRまたはGPTを選択する)
3.未割り当て領域を右クリックして「新しいシンプルボリューム」を選択する
4.ウィザードにしたがってファイルシステムなどを設定する
5.フォーマットを実行する
フォーマットではファイルシステムとしてNTFSを選択するのが一般的です。フォーマットが完了すると、エクスプローラーで新しいドライブとして認識されます。
増設したSSDが認識されない時の対応方法
SSDを増設したのに認識されない場合の主な原因は以下の通りです。
- ケーブルや接続の不良
- BIOSまたはUEFIの設定ミス
- 初期化が未完了
- ドライバーの問題
- SATAケーブルや電源ケーブルの不良
- SSDやマザーボードの不良
ケーブルや接続の不良であれば、SSDとマザーボード、電源の接続を確認し、しっかりと差し込み直しましょう。BIOSまたはUEFIの設定ミスの場合は、起動時にBIOS画面を開いてSSDが認識されているか確認します。初期化が未完了であれば、前項で説明した手順でディスクの管理から初期化を実行して下さい。
ドライバーの問題であれば、デバイスマネージャーでストレージコントローラーのドライバーを更新します。ケーブルの不良が疑われる場合は、別のケーブルに交換して試してみましょう。これらの対処法を試しても認識されない場合は、SSD本体やマザーボードの故障が考えられるため、専門業者やメーカーに相談することをおすすめします。
OSがインストールされたSSDを交換する方法
OSがインストールされているSSDを新しいSSDに交換する場合、単純な増設とは異なる手順が必要です。主な方法はクリーンインストール(OSを新規にインストールする)とクローン作成(既存SSDの内容を丸ごとコピーする)の2つがあります。クリーンインストールは、OSのインストールメディアから起動してOSを新規にインストールし、その後アプリやデータを移行する方法です。
クローン作成は、専用のクローンソフトウエアを使って既存SSDの内容を新しいSSDに完全コピーする方法で、環境をそのまま移行できます。クローン作成の際は、元のSSDの使用容量が新しいSSDの容量以下である必要がある点に注意しましょう。どちらの方法を選ぶかは、作業の手間や環境の引き継ぎ要件によって決めて下さい。
パソコンのSSDは増設できる!
パソコンのSSDを増設する際は、外付けタイプまたは内蔵タイプを選択できます。外付けタイプは工具不要で手軽に使える一方、内蔵タイプは高速なデータ転送が可能です。購入時は規格や容量を確認し、用途に合ったSSDを選びましょう。増設後は初期化とフォーマットが必要になります。認識されない場合はケーブルの接続やBIOS設定を確認して下さい。適切な手順を踏めば、安全にSSDを増設して快適なパソコン環境を実現できるでしょう。
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