Windows 11に無償アップグレードする方法とは?
システム要件や詳しい手順を紹介
2025.08.26(TUE)
2025.08.26(TUE)
Windows 10を使っている人は、条件を満たせばWindows 11へ無償でアップグレードできます。しかし、システム要件を満たしていることが前提になるため、事前に確認が必要です。もし要件を満たしていなければ、設定の見直しやパーツの交換、買い替えといった対応策が求められます。また、Windows 10のサポートは2025年10月14日に終了する予定です。サポート終了後はセキュリティ更新が受けられなくなるため、早めの準備とアップグレードをおすすめします。
この記事では、無償アップグレードの条件や確認方法、事前準備、アップグレードの手順などを分かりやすく解説しています。Windows 11へのアップグレードを検討している人は、ぜひ参考にして下さい。
Windows 11に無償アップグレードできる条件とは?
Windows 11に無償アップグレードできるのは、「Windows 10ユーザーであること」と「Windows 11のシステム要件を満たしていること」です。それぞれ詳しく解説します。
Windows 10ユーザーであること
Windows 11に無償アップグレードできるのは、基本的にWindows 10を利用している人です。既にWindows 10をインストールしている場合は、追加費用なくアップグレードできます。ただし、次項で紹介するように、Windows 11のシステム要件を満たすことが前提です。対象OSを使用していても、パーツや性能が要件に達していなければアップグレードはできません。システム要件を満たしていない場合は、パーツ交換やパソコンの買い替えが必要です。
Windows 11のシステム要件を満たしていること
Windows 11に無償でアップグレードするには、使用しているパソコンがシステム要件を満たしている必要があります。また、要件を満たせるスペックであっても、TPM2.0やUEFIなどの設定が無効になっているとアップグレードできません。Windows 10を使用している人は、あらかじめ要件を確認しておきましょう。Windows 11の主なシステム要件は、以下の通りです。
| 項目 | システム要件 |
|---|---|
| プロセッサ | 1GHz以上・2コア以上の64ビット対応CPU |
| メモリ | 4GB以上 |
| ストレージ | 64GB以上の空き容量 |
| ファームウエア | UEFI・セキュアブート対応 |
| TPM | TPM バージョン2.0が有効 |
| グラフィックス | DirectX 12以上・WDDM 2.0ドライバー対 応 |
| ディスプレイ | 9インチ以上・解像度720p以上 |
| インターネット | Microsoftアカウントが必要 |
上記の条件を満たしていれば、Windows 10から無償でWindows 11へアップグレードできます。ただし、システム要件を満たしていても、スペック次第では快適に使用できない可能性があるため、次項で解説する項目別の目安も確認して下さい。
CPUの性能
Windows 11を快適に扱うには、CPUの性能は重要な要素です。CPUはデータ処理全般に影響するパーツで、処理速度や安定性に影響します。Windows 11では、1GHz以上・2コア以上の64ビット対応プロセッサが必須ですが、快適に動作させるには目安を理解しておく必要があります。一般的なオフィスワークやエンタメ利用であれば、第12世代以降のIntelCore i3/i5 や5000シリーズ以降のAMD Ryzen 3/5がおすすめです。画像処理や動画編集などのクリエイティブ作業を行う人やゲーをする人は、Intel Core i7やAMD Ryzen 7クラスのCPUを検討するとよいでしょう。
メモリ容量
Windows 11では最低でも4GBのメモリが必要です。メモリは、アプリの同時起動やデータ処理に関わるパーツであり、容量が少ないと動作が遅くなる原因になります。快適に使いたいのであれば、最低要件より多めのメモリを搭載しておくと安心です。例えば、事務作業やWebブラウジングが中心の人には4~8GB程度が適しています。写真編集や動画制作などのクリエイティブ作業やゲームを行う人には16GB以上がおすすめです。高度な業務かつマルチタスクを行う場合は、32GB以上を検討するとよいでしょう。
ストレージ容量
Windows 11では、インストールに最低64GBの空き容量が必要です。ストレージはデータやアプリの保存場所であり、容量に余裕がないと利便性の低下に加え、不具合の原因にもなるため注意が必要です。Windows 10からのアップグレード時は、一時的に両方のOSが保持されるため空き容量には余裕を持たせておきましょう。なお、アップグレードから10日程度経過すると、旧バージョンであるWindows 10は自動的に削除されます。ストレージ容量に関しては、一般的な使用には256GB~512GB程度のSSDを搭載しているとよいでしょう。高画質な動画や大容量のゲームを多く保存する場合は、1TB以上あると安心です。
メモリ・ストレージ容量が足りない時の対処法
メモリやストレージ容量が不足している場合は、増設によって対応するのが一般的です。 ノートパソコンやデスクトップパソコンでは、メモリスロットやストレージベイを活用し て容量を拡張できます。ただし、増設できない機種やパーツが一体型の製品では対応が難 しいケースもあるため確認が必要です。例えば、薄型ノートパソコンではメモリが基板に 直付けされており、交換できないこともあります。交換・増設が難しい場合や古いパソコ ンで性能が低い場合は、Windows 11に対応した新しいパソコンへ買い替えるのが現実的な 選択肢です。
システムファームウエアの内容
システムファームウエアは、パソコンのパーツを制御する基本的なソフトウエアです。Windows 11では、従来のBIOSではなくUEFIという新しい形式のシステムファームウエアが必要とされています。UEFIは高速な起動やセキュアブートに対応しており、セキュリティや動作の安定性を高める役割があります。例えば、Windows 10では使えていたパソコンでも、BIOS形式のままではWindows 11にアップグレードできません。そのため、アップグレードを行う前に、自分のパソコンがUEFIに対応しているか、BIOSの場合はUEFIに切り替えができるか確認しておくことが重要です。パソコンが古くUEFIに対応していない場合は、Windows 11搭載パソコンに買い替えを検討しましょう。
TPM(セキュリティチップ)への対応
TPM(Trusted Platform Module)は、パソコンのセキュリティを強化するためのチップです。Windows 11ではTPM 2.0への対応が必須とされており、暗号鍵の管理や起動時のセキュリティチェックなどを担います。例えば、TPMが無効化されていると、セキュリティの観点からWindows 11のインストールがブロックされることがあります。TPM機能に対応していながら無効になっている場合は、BIOSやUEFIの設定から有効化しましょう。
システムファームウエア・TPMが原因でアップグレードできない時の対処法
Windows 11にアップグレードできない原因がシステムファームウエアやTPMにある場合は、まずパソコンのメーカーサイトを確認しましょう。メーカー製パソコンであれば、システムファームウエアのアップデートでUEFIやTPM 2.0に対応できることがあります。また、自作パソコンを使用している人は、マザーボードのメーカーサイトを確認し、UEFIへの切り替えやTPMの有効化を試してみて下さい。これらの方法で改善しない場合やそもそも非対応のケースでは、パソコンの買い替えを検討するのが現実的です。
グラフィックカード
グラフィックカードは画像処理を行うパーツです。Windows 11では、DirectX 12対応およびWDDM 2.0以上のドライバーをサポートする必要があります。非対応だと画面表示に不具合が起きる可能性があるため、あらかじめ確認しておきましょう。
ディスプレイ解像度
ディスプレイは画面を表示するための出力装置です。Windows 11のシステム要件では、9インチ以上かつ解像度はHD(1280×720)以上の画面が必要とされています。現在はフルHD(1920×1080)以上が主流なので、HDのディスプレイを使用している人は、アップグレードの際にディスプレイまたはパソコンの買い替えをおすすめします。
Microsoftアカウント
Windows 11を使用するには、Microsoftアカウントが必須です。初期設定時にもサインインが求められるため、事前に作成しておくとスムーズに進められます。OneDriveやMicrosoftStore、Outlookなど多くのサービスで必要になるため、まだ持っていない人は準備しておくと便利です。
Windows 11に無償アップグレードできるか確認する方法
Windows 11に無償アップグレードできるか分からない人もいるでしょう。そのような人は、「PC正常性チェックアプリ」を使うと簡単に確認できます。このアプリを使うことで、システム要件を満たしているかを自動的にチェックでき、要件を満たしていない場合は具体的な内容を教えてくれます。確認方法の手順は以下の通りです。
1.「スタートボタン」→「設定」をクリックする
2.「更新とセキュリティ」をクリックする
3.システム要件を満たしていれば「このPCでWindows 11を実行できます」と表示される
4.満たしていない場合は「このPCは現在、Windows 11を実行するための最小システム要件を満たしていません」と表示される
5.「PC正常性チェックを受ける」をクリックし、ファイルをダウンロードする
6.ダウンロードしたアプリを起動して「今すぐチェック」をクリックする
アップグレードできない原因が表示される(メモリの容量が足りない、TPM2.0に対応していない など)
以上の手順で、自分のパソコンがWindows 11に対応しているかを正確に把握できます。
Windows 11に無償アップグレードする前に!必要な準備を紹介
Windows 11に無償でアップグレードするには、準備が欠かせません。準備不足のまま進めると、ソフトウエアの動作不良やデータ消失の原因になります。以下の表に、アップグレード前に行うべき主な準備項目をまとめました。
| 準備項目 | 説明 |
|---|---|
| ソフトウエア・周辺機器の確認 | ・使用中のソフトウエアや周辺機器などがWindows11に対応しているか確認する ・取り扱いメーカーのホームぺージで確認できる ・対応していない場合は代替手段を検討しておく |
| データのバックアップ | ・万が一に備えて重要なファイルや設定を外付けストレージやクラウドに保存しておく ・大切な写真や動画、仕事で使うファイルなどは忘れないように優先して保存する |
| 再セットアップメディアの作成 | ・再セットアップメディアはパソコンを購入時の状態に復元するためのもの ・アップグレード時のトラブルに備えるために作成する ・USBメモリや空のディスクに作成する ※作成方法はこちら |
| Windows Updateの実施 | ・Windows 10を最新状態にしておく(バージョン2004以降が対象) |
| 電源やストレージ容量の確保 | ・アップグレード中に電源が切れないようにACアダプタを接続し、ストレージにも十分な空きを確保しておく ・空き容量が足りない場合は、不要なファイルやソフトウエアを削除して容量を確保する |
Windows 10をWindows 11に無償アップグレードする手順
システム要件の確認と準備が完了した人は、Windows 11へのアップグレードを進めていきましょう。Windows 11へのアップグレードはWindows Updateから行います。具体的な手順は以下の通りです。
1.タスクバー右側にある通知領域に表示されているアップグレードのマークをクリックする。
(通知がない場合は、「スタート」→「設定」から「Windows Update」を選択し、「Windows 11 version〇〇の準備ができました」と表示されているので、「ダウンロードしてインストール」をクリックする)
2.「Windows Update」が表示されるので、「ダウンロードしてインストール」をクリックする
3.「ソフトウエアライセンス条項」の「同意してインストール」を選択する
4.Windows 11のダウンロードが開始される
5.「再起動が必要です」と表示されたら「今すぐ再起動する」をクリックする
再起動が完了すると、Windows 11へのアップグレード作業は終了です。後で再起動したい時は「再起動のスケジュール」を選択し、「時刻をスケジュール」のスイッチを「オン」にして時刻を設定して下さい。
さらに詳しい手順解説は、以下の記事をご参照下さい。
Windows 11にアップグレードする方法
Windows 11に無償アップグレードできない時は!
買い替えにおすすめのNECパソコン(PC)
NECは、メモリやストレージ容量、CPUのグレードなどをカスタマイズできるBTO(Build To Order)パソコンを販売しています。ここからは、NECがおすすめするWindows 11搭載パソコンをご紹介します。
大画面で情報を閲覧しやすい「LAVIE Direct N16」
商品詳細はこちら
LAVIE Direct N16は、作業効率を高めたい人におすすめのノートパソコンです。16型のWUXGA(1920×1200)IPS液晶を搭載しており、広い作業領域と高い視認性を両立しています。IPS液晶のため、斜めから画面を見た時も色の変化が少なく、複数人で画面を閲覧する際にも便利です。また、第12世代のIntel Core i7プロセッサーを選択できるため、画像処理や複数アプリの同時操作にもスムーズに対応できます。会議資料を表示しながらWebブラウジングや表計算ソフトを使う時など、多様な状況に対応できるノートパソコンです。
| OS | Windows 11 (Home/Pro) |
|---|---|
| CPU | インテル Core (i7-1255Uまたは1260P/i5-1235U/i3-1215U) |
| グラフィックボード(GPU) | インテル UHD グラフィックス/インテル Iris Xe グラフ ィックス(どちらもCPUに内蔵) |
| メモリ | 8〜32GB(デュアルチャネル対応) |
| ストレージ(SSD) | 256GB〜2TB |
| ディスプレイ | 16.0型ワイド スーパーシャインビューLED IPS液晶(広視野角)(WUXGA) |
| 外部インターフェイス | ・USB Type-C × 1 ・USB Type-A × 2(内1ポートはパワーオフUSB充電機能付き) ・HDMI × 1 ・LAN × 1 ・ヘッドフォンマイクジャック × 1 |
| 重量 | 約2.1kg(大容量バッテリー選択時2.2kg) |
| バッテリー駆動時間(アイドル時) | 約6〜約9.6時間 |
AIバッテリー機能を搭載した「LAVIE Direct SOL」
商品詳細はこちら
LAVIE Direct SOLは、外出先でも安心して使えるモバイルノートパソコンです。AIがかしこく節電してくれるバッテリー機能を搭載しており、長時間の使用をサポートします。また、充電時にはAIがバッテリーの劣化を抑えるよう最適な制御を行うため、長期間快適に使用できます。さらに、米国国防総省が定める品質基準であるMIL規格に準拠しており、落下や衝撃などに強い設計です。パソコンを持ち歩く機会が多い人や、学校や出張先で作業することが多い人におすすめできるノートパソコンです。
| OS | Windows 11 (Home/Pro) |
|---|---|
| CPU | インテル Core ( i7-1355U/i5-1335U/i3-1315U) |
| グラフィックボード(GPU) | インテル Iris Xe グラフィックス(プロセッサーに内蔵) |
| メモリ | 8〜32GB(デュアルチャネル対応) |
| ストレージ(SSD) | 256GB〜2TB |
| ディスプレイ | 13.3型ワイド スーパーシャインビューLED IPS液晶 (広視野角・高輝度・高色純度・タッチパネル) (WUXGA: 1920x1200) |
| 外部インターフェイス | ・USB Type-C × 3 ・ヘッドフォンマイクジャック × 1 |
| 重量 | 約1,197g |
| バッテリー駆動時間(アイドル時) | 約23.2時間 |
高性能CPUを選択できる「LAVIE Direct DT(Core i5~i9 搭載モデル)」
商品詳細はこちら
LAVIE Direct DTは、用途に合わせて性能を自由に選びたい人に向いているデスクトップパソコンです。ハイパフォーマンスな第14世代のIntel Core iシリーズを採用。Core i3・i5・i7・i9の中から自由に選択でき、目的に合ったスペックにできます。例えば、資料作成中心のオフィスワークであればCore i3やCore i5、動画編集などの重い作業にはCore i7以上がおすすめです。さらに、ライトな画像処理にも対応できるIntel Arc A310を選択でき、クリエイティブワークにも活用できます。
| OS | Windows 11 (Home/Pro) |
|---|---|
| CPU | Intel(Core i3-14100/Core i5-14500/Core i7-14700/Core i9-14900) |
| グラフィックボード(GPU) | ・インテル UHD グラフィックス 770(プロセッサーに内蔵) ・インテル Arc A310 グラフィックス |
| メモリ | 8〜64GB |
| ストレージ(SSD) | 256GB〜2TB |
| ディスプレイ | 13.3型ワイド スーパーシャインビューLED IPS液晶 (広視野角・高輝度・高色純度・タッチパネル) (WUXGA: 1920x1200) |
| 外部インターフェイス | ・USB Type-C × 1 ・USB Type-A × 8 ・HDMI × 1(インテル Arc A310 グラフィックスを選択時はなし) ・DisplayPort×2 ・LAN × 1 ・ヘッドフォンマイクジャック × 1 |
| 画面サイズ | 23.8型ワイド フルHD液晶(広視野角・高色純度・ノングレア) |
| サイズ(幅×高さ×奥行) | 159×356×309(mm) |
Windows 10ユーザーはWindows 11に無償アップグレードできる!
Windows 11への無償アップグレードは、Windows 10からコストをかけずに最新の環境へ移行できるチャンスです。Windows 10は2025年10月14日にサポートが終了するため、早めに移行しましょう。ただし、システム要件を満たしていることが条件となるため、まずは自分のパソコンが要件を満たしているか確認して下さい。また、使用中のパソコンがWindows 11を快適に扱えるスペックであるか見極める必要もあります。もし、システム要件を満たしていない場合やスペック不足の場合は、パソコンの買い替えがおすすめです。
NECでは、Windows 11を搭載したノートパソコン・デスクトップパソコンを販売しています。信頼性の高い製品ばかりなので、ぜひ公式サイトで詳細をチェックしてみて下さい。
NEC LAVIEの公式サイトはこちら



