パソコンウイルスに感染するリスクとは?
症状・対処法・対策方法を徹底解説!
2023.09.28(THU)
2026.10.02(FRI)
パソコンウイルスは、感染すると個人情報の漏えいやデータの破壊など、深刻な被害をもたらす悪意あるプログラムです。インターネットが日常的に使われる現代では、誰もが感染するリスクを抱えています。被害を防ぐためには、感染の原因や症状を正しく把握し、適切な対処法・対策方法を知っておくことが大切です。この記事では、パソコンウイルスの基礎知識から感染時の具体的な対応手順、対策方法まで、分かりやすく解説します。
※記事内の手順は、使用するパソコンやOSのバージョンによって異なる場合があります。
パソコンウイルスとは?
まずは、パソコンウイルスの基礎知識として以下を解説します。
- パソコンウイルスの概要
- マルウエア・不正プログラムとの違い
- 感染プロセス
- ウイルスの種類
基礎知識を押さえることで、適切な対処・対策につながります。
パソコンウイルスとは「被害を及ぼすことが目的のプログラム」
経済産業省の「コンピュータウイルス対策基準」によると、パソコンウイルスとは「第三者のプログラムやデータベースに対して意図的に何らかの被害を及ぼすようにつくられたプログラム」と定義されています。風邪のウイルスが人から人へうつるように、パソコンウイルスも他のパソコンへと感染・増殖する特性を持ちます。パソコンウイルスが持つ主な機能は以下の3つです。
- 自己伝染機能
自らのコピーを他のプログラムやシステムに送り込み、感染を広げる機能 - 潜伏機能
特定の時刻や処理回数など、一定の条件が満たされるまで症状を出さずに隠れている機能 - 発病機能
条件が揃った時にプログラムやデータを破壊したり、パソコンに意図しない動作を起こさせる機能
パソコンウイルスとマルウエア・不正プログラムの違い
「マルウエア」とは、Malicious(悪意のある)とSoftware(ソフトウエア)を組み合わせた造語で、悪意を持ってつくられたプログラム全般の総称です。パソコンウイルスはそのマルウエアの一種であり、「自己増殖・感染拡大」という特性を持つものを指します。一方、「不正プログラム」は悪意あるプログラム全般を指す行政用語で、マルウエアとほぼ同義と考えてよいでしょう。なお、日常会話では「ウイルス」という言葉がマルウエア全体を指して使われるケースも多く、この記事でも同様の意味合いで使用します。
パソコンウイルスの感染プロセス
パソコンウイルスは「感染→潜伏→拡大→発病」という段階を経て被害が広がります。各段階の状態は以下の通りです。
- 感染:メールやWebサイトなどの経路でパソコンに侵入を試みる
- 潜伏:侵入後、特定の条件が揃うまでバックグラウンドで症状を出さずに待機する
- 拡大:ネットワークやメールを通じて他のパソコンへ自身をコピーし感染を広げる
- 発病:特定の条件が揃うと、ファイル破壊・情報窃取・身代金要求などの悪意ある動作を開始する
このプロセスの中で注意すべきは「潜伏」と「拡大」の段階です。ウイルスは侵入直後に症状を出さないため、感染に気付かないまま日常的にパソコンを使い続け、その間に周囲への感染拡大や情報の窃取が進んでいるケースがあります。そのため、発覚した時点では、既に被害が広範囲に及んでいることも少なくありません。
パソコンウイルスの種類
代表的なウイルスの種類と特徴は、以下の通りです。
- ランサムウエア
パソコン内のファイルを暗号化して使用不能にし、復元と引き換えに金銭を要求する手法。企業・個人を問わず被害が多数報告されており、身代金を支払ってもデータが戻らないケースもある - ワーム
主にネットワークを通じて自己増殖しながら感染を広げるウイルス。他のファイルに寄生せず単独で動作するため感染スピードが速く、短時間で大規模な被害につながることがある - トロイの木馬
正規のソフトウエアやファイルを装ってインストールさせ、バックグラウンドで個人情報を窃取したり、パソコンを外部から遠隔操作できる状態にするウイルス。感染していても目立った症状が出にくく、気付くまでに時間がかかりやすい - マクロ型ウイルス
WordやExcelなどのファイルに埋め込まれたマクロ機能を悪用して動作するウイルス。ビジネスメールに添付されて送られてくるケースが多く、業務上のやり取りを装うため感染被害が広がりやすい
パソコンウイルスに感染する主な原因
パソコンウイルスに感染する主な原因は、以下の通りです。
- メールの添付ファイルやリンクから感染する
- Webサイト閲覧中に感染する
- USBメモリなどのメディアを介して感染する
- OSやソフトウエアの脆弱性をつかれ感染する
各原因の具体的な内容について解説します。
メールの添付ファイルやリンクから感染する
メール経由の感染は、一般的な感染経路の一つです。ウイルスが仕込まれた添付ファイルを開いたり、本文内の不審なリンクをクリックしたりするだけで感染する仕組みになっています。近年はEmotet(エモテット)のように、実在する取引先や知人を装って送られる巧妙なメールが増えており、一見して不審と気付きにくい点が厄介です。WordやExcelなどの添付ファイルに含まれるマクロ機能を悪用した手口も実際に多くの被害を生んでいます。
Webサイト閲覧中に感染する
悪意ある第三者に改ざんされたWebサイトにアクセスするだけで、ユーザーが何も操作しなくてもウイルスがダウンロードされる「ドライブバイダウンロード」という手口があります。公的機関や大手企業のサイトが改ざんされた事例もあり、「怪しいサイトを避けるだけでは不十分」である点に注意が必要です。また、「ウイルスに感染しました」といった偽のセキュリティ警告を表示するフィッシングサイトへ誘導される手口も報告されているため、こうした表示が出ても焦って操作しないことも重要です。
USBメモリなどのメディアを介して感染する
ウイルスに感染したUSBメモリや外付けHDDなどの外部メディアをパソコンに接続することで、感染が広がる場合があります。自分のパソコンが感染していなくても、感染した他のパソコンで使ったUSBメモリを接続し、中のファイルを開くだけで感染するリスクがあるため注意が必要です。USB経由の感染は現在も報告されており、無視できない感染経路となっています。職場や学校など複数人で共有するメディアは感染の連鎖が起きやすいため、使用前にセキュリティソフトでスキャンする習慣をつけましょう。
OSやソフトウエアの脆弱性をつかれ感染する
「脆弱性(セキュリティホール)」とは、OSやソフトウエアにあるプログラム上の欠陥で、攻撃者に悪用されやすい箇所のことです。サポートが終了したOSやアップデートを放置しているソフトウエアは、脆弱性が修正されないまま放置されるため、攻撃者の標的になりやすい状況が続きます。ユーザーが何も操作しなくても、脆弱性を悪用した攻撃によって自動的に感染するケースもあるため、日頃からのアップデートが欠かせません。
パソコンウイルスに感染するリスク(個人情報の漏えい・ファイルの削除など)
パソコンウイルスに感染すると、さまざまなリスクが生じます。想定される主な被害は以下の通りです。
- 個人情報やパスワードを盗まれる
トロイの木馬やスパイウエアなどに感染すると、キーボードの入力内容やログイン情報、保存されたファイルが攻撃者に送信される - ファイルやデータが壊されたり消えたりする
ウイルスの種類によっては、保存されている写真・文書・動画などが破壊・削除される - 他のパソコンにウイルスを広げてしまう
感染したパソコンから、ネットワークや共有メディアを通じて職場や家族のパソコンへ感染が拡大する - パソコンが使えなくなり金銭を要求される
ランサムウエアに感染するとファイルが暗号化され、復元のための金銭を要求される
上記が起こると、個人・企業問わずに信頼の失墜や経済的な損失につながるリスクがあります。
パソコンウイルスに感染した時の症状
パソコンウイルスに感染した際に見られる主な症状は以下の通りです。
- 動作が急に重くなる・頻繁にフリーズする
ウイルスがバックグラウンドで動作するためCPUやメモリに高い負荷がかかり、パソコンの動作が著しく低下する - 身に覚えのないファイルが増えたり突然消えたりする
ウイルスが自己増殖や感染拡大のためにファイルを作成したり、データを破壊・削除する動作が起きる - 勝手に広告が表示される・ブラウザの設定が変わっている
アドウエアなどに感染すると、意図しないポップアップ広告が表示されたり、ブラウザのホームページや検索エンジンが知らない間に変更される - パスワードが変わっていてログインできない
情報を窃取したウイルスが攻撃者によるアカウント乗っ取りを可能にし、パスワードを変更されてしまうケースがある
上記のように、いつもと違う動作が続く場合は感染を疑ってみましょう。
パソコンウイルスに感染した時の対処法
パソコンウイルスに感染した時の対処法は、以下の通りです。
- ネットワーク接続をすぐに切断する
- セキュリティソフトでウイルスをスキャンして駆除する
- 削除・破壊されたデータを復元する
- パスワード漏えいの可能性があるので全て変更する
- 駆除できない場合はパソコンを初期化する
各対処法について、詳しく解説します。
ネットワーク接続をすぐに切断する
感染が疑われた時点で最初に行うべき行動は、ネットワークの切断です。ウイルスはネットワーク越しに他のパソコンへ感染を広げたり、外部サーバーへ個人情報を送り続けることがあります。切断することで、被害の連鎖を最小限に抑えられるでしょう。切断方法は以下の通りです。
- 有線接続の場合はLANケーブルをパソコンから抜く
- 無線LAN接続の場合はパソコン側のWi-Fiをオフにする
セキュリティソフトでウイルスをスキャンして駆除する
ネットワークを切断した後は、セキュリティソフトを使ってパソコン全体をスキャンし、ウイルスの有無と種類を確認します。パソコン内の全ドライブを対象に実施することが望ましいです。Windows 11でMicrosoft Defenderのフルスキャンを行う手順は以下の通りです。
1.「スタートボタン」をクリックして「設定」を選択する
2.左側メニューの「プライバシーとセキュリティ」を選択して「Windowsセキュリティ」を開く
3.「ウイルスと脅威の防止」を選択する
4.「スキャンのオプション」をクリックする
5.「フルスキャン」を選んで「今すぐスキャン」を実行する
削除・破壊されたデータを復元する
ウイルス駆除が完了した後、感染によって削除・破壊されたデータの復元を試みます。ウイルスが残っている状態でデータを復元すると再感染のリスクがあるため、必ずウイルス駆除が完了してから復元作業を行いましょう。Windowsのバックアップ機能(バックアップと復元)であらかじめバックアップを取っていた場合は、そこから復元できる可能性があります。自力での復元が難しい場合は、データ復旧の専門業者に相談する選択肢もあります。
パスワード漏えいの可能性があるので全て変更する
ウイルスによって感染時点のパスワードが窃取されている可能性があるため、感染が確認されたら全てのパスワードを速やかに変更しましょう。特に優先して変更すべきパスワードは以下の通りです。
1.インターネットバンキングや証券口座などの金融サービスのパスワード
2.各種SNS・メールアカウント・Webサイトのパスワード
3.パソコンのログインパスワード など
変更はウイルスが駆除された別のパソコンやスマートフォンから行うと安全です。
駆除できない場合はパソコンを初期化する
セキュリティソフトで駆除できない場合の最終手段として、パソコンを初期化(このPCをリセット)する方法があります。初期化の際は「すべて削除する」を選択することで、データとソフトウエアを全て消去できます。初期化前に必要なデータはセキュリティソフトでスキャンし、ウイルスが検出されなかったデータのみバックアップしましょう。初期化後はセキュリティソフトをすぐにインストールし、OSやソフトウエアのアップデートを行ってから通常利用を再開します。初期化の具体的な手順については以下の記事をご覧下さい。
Windows 11でパソコンを初期化する方法はこちら
パソコンウイルスへの感染を防ぐ対策方法
パソコンウイルスへの感染を防ぐ対策方法は、以下の通りです。
- OSとソフトウエアを常に最新の状態に保つ
- 不審なメール・リンク・添付ファイルは開かない
- セキュリティソフトを導入してウイルスを常時検知する
- 大切なデータは定期的にバックアップをとる
各対策を実施して、ウイルス感染のリスクを抑えましょう。
OSとソフトウエアを常に最新の状態に保つ
OSやソフトウエアのアップデートは発見された脆弱性を修正するためのもので、感染予防に有効です。アップデートを放置すると、脆弱性がふさがれないまま攻撃対象になるリスクが高まるので必ず実施しましょう。また、サポートが終了したOSはセキュリティ更新が提供されなくなるため、古いOSを使い続けることもハイリスクです。自動アップデートの設定を有効にしておくと、更新の適用漏れを防げます。具体的な設定手順については以下の記事をご覧下さい。
Windows 11をアップデートする方法はこちら
不審なメール・リンク・添付ファイルは開かない
メール経由の感染を防ぐために注意すべき点は、以下の通りです。
- 差出人が不明・心当たりのないメールの添付ファイルは開かない
- メール本文内のリンクは、公式サイトのURLと一致しているか確認してからアクセスする
- 知人からのメールでも、不自然な文面や添付ファイルがある場合は送信者に確認を取る
「ウイルスに感染しました」といった偽のセキュリティ警告が表示された時、記載されたリンクやボタンをすぐにクリックしないことも重要です。
セキュリティソフトを導入してウイルスを常時検知する
セキュリティソフトは、ウイルスの侵入をリアルタイムで検知・ブロックする基本的な対策です。Windows 11には標準でMicrosoft Defenderが搭載されており、日常的な利用であれば十分なセキュリティ機能を備えています。ただし、ビジネス用途などでより強固な性能が求められる場合は、外部のセキュリティソフトも検討しましょう。インストール後は、定義ファイル(ウイルスの特徴データ)を常に最新の状態に保つことが重要です。さらに、定期的なスキャンを実施すると、気付かないうちに侵入したウイルスも検出できます。定義ファイルの更新方法は、以下の記事をご覧下さい。
Windows 11の定義ファイルの更新についてはこちら
大切なデータは定期的にバックアップをとる
ウイルスに感染した場合でも、バックアップがあればデータの消失や暗号化による被害を最小限に抑えられます。バックアップ先は外付けHDDやクラウドストレージなど、複数の場所に保存しておくことが望ましいです。バックアップするデータにウイルスが含まれていないかスキャンし、安全性を確認して保存することも忘れないようにしましょう。日頃からこまめにバックアップを取る習慣が、感染後のリスク低下につながります。バックアップの詳しい方法は、以下の記事をご覧下さい。
パソコンのデータをバックアップする方法はこちら
パソコンウイルスは危険!対処法・対策法を理解してリスクを押さえよう
パソコンウイルスは、感染すると個人情報の漏えいやデータ破壊、金銭被害など深刻なリスクをもたらします。感染経路や症状を知り、セキュリティソフトの導入やアップデートの徹底など、日頃から予防策を取ることが大切です。万が一感染した際も、正しい手順で対処すれば被害を最小限に抑えられます。
NEC Directは、スペックをカスタマイズできるBTO(Build To Order)パソコンを販売しています。最新のセキュリティを備えたWindows 11搭載モデルを取り扱っているので、ウイルス感染のリスクを抑えられます。また、公式サイトでは、オトクなお買い得セールやアウトレットセールも開催しているので、ぜひチェックしてみて下さい。
NEC Directのキャンペーン情報はこちら
NEC LAVIE公式サイトはこちら



